四方竹/しほうちく/シホウチク : 特徴や産地と旬
●四方竹(しほうちく)のとは
◆秋に採れる茎の断面が四角いタケノコ
四方竹は中国が原産とされる竹の一種で、茎の断面が丸みを帯びた四角になる事からその名が付けられたと思われます。
このたけのこは秋から冬にかけて生えてくる季節外れのタケノコで、冬の間は葉を広げず春になって気温が上がると枝を伸ばし葉を茂らせます。
収穫するとすぐにアクが出始める事や、皮を剥くと紫色に変色するなど良い状態での輸送が出来ない事からこれまで産地での消費しかされてきませんでした。それが近年、高知県南国市の筒井和美氏により色よく緑色の状態で茹であげる「筒井式ボイル法」が発見され、水煮の状態で全国への発送も行われるようになってきたそうです。
こういう事から、産地以外では基本的に水にされ、皮がむかれた状態で出荷されています。
◆四方竹(しほうちく)の特徴
最大の特徴は名前の由来になっている茎の形状です。断面をみると角が丸い四角になっているのが分かります。
アクが強く、皮を剥いて茹でると緑色の茎が紫色に変色してしまいます。
茹でてアク抜きした物はコリッとした食感で、ほんのり苦みがあります。孟宗竹のような香りはほとんどなく、ほのかに香る感じです。
●四方竹(しほうちく)の主な産地と旬
◆主な産地と生産量
四方竹は寒冷地には適さないようで、東北以南の各地で栽培することが出来るとされています。主な産地は高知県が有名で、高知市や南国市の中山間地域を中心に、毎年約90トンが栽培出荷されているそうです。
その他福岡県でもうきは市などで栽培されており、特産化が試みられています。今回撮影に使った四方竹はこのうきは市にあるつづら棚田の近くで「囲炉裏カフェ&直売所 里楽」を運営されている林氏に無理をお願いし、朝採りを生のまま送っていただいたものです。
◆四方竹(しほうちく)の収穫時期と旬
収穫時期は地域によっても差があるようですが、早い所では9月下旬頃から始まり、11月上旬頃までとなります。旬の時期は10月の上旬から中旬にかけての短い期間となります。
一般的なタケノコの時期と全く違う季節に採れたてを楽しめるのが何よりの魅力です。
品種 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | ||||||||
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四方竹(しほうちく) |