こんにゃく芋/蒟蒻芋/コンニャクイモ:主な産地と旬
●こんにゃく芋とは
◆サトイモ科コンニャク属
コンニャクイモ(蒟蒻芋)はサトイモ科の植物の肥大した根茎で、コンニャクの原料として古くから栽培されています。
原産地はインドからインドシナ半島あたりの東南アジアとされ、日本へは6世紀頃に仏教と共に伝わったとも言われています。その後精進料理に使われるようになり、江戸時代には乾燥させて粉末にすることで通年コンニャクが作れるようになり、一気に庶民へも普及したそうです。
栽培種のコンニャクイモにはいくつか品種があり、「在来種」や「備中種」の他、品種改良が進んだ、「みやままさり」、「はるなくろ」、「あかぎおおだま」などがります。
◆収穫できるまでには2~3年かかる
コンニャクイモの栽培は春に生子(きご)と呼ばれる種芋を植えつけ、秋に一旦収穫します。この時に採れた芋は1年生と呼ばれ、まだ芋としては小さいです。
コンニャクイモは寒さに弱い為、冬の間温かい所で保管しておき、翌春にこの1年生を植え付けます。
そしてまた秋に収穫します。この時には芋は5~8倍にも膨らんでいて、これを2年生と呼びます。
そして冬の間傷まないように保管し、翌春に植え付けます。
そして秋に収穫したものが3年生で、ようやくこんにゃくの原料として出荷されます。
芋は春から秋までの間に、毎年何倍にも大きくなるんです。しかし、栽培には結構手間と時間がかかるという事です。
◆花が咲いてしまったら芋はダメになる
コンニャクイモの寿命は4~5年で、4年目くらいから花芽を付け始めます。この時、葉は出ず、花は芋から真っ直ぐ上に一本伸びた先に円錐状の花房を付けますが、ハエを媒体として受粉するため、何とも言えない悪臭を放ちます。そして、花が咲いて実が付いた後、株は枯れてしまうそうです。
●こんにゃく芋の主な産地と旬
◆主な産地と生産量
少し古いデータにはなりますが、農林水産省の統計では最も多く生産しているのは群馬県で他県を圧倒し全国の約92%を占めています。次いで栃木県、茨城県となっています。
また、最近の発表では、平成26年産の全国の収穫量は5万7,670tとなっています。そのうち群馬
県は5万4,200tで、全国の94%、栃木県は1,910tとなっています。
コンニャクイモの輸入もされており、ミャンマーやラオスなどから入ってきていますが国内産業を守るべく特別セーフガードが随時発動されています。
◆こんにゃく芋の収穫時期と旬
収穫は10月下旬頃から11月にかけて行われます。コンニャクイモに関しては、生鮮品として食用にするわけではなく、加工される食材で、生芋の貯蔵も可能なので特に旬はありませんが、生のコンニャクイモが出回る時期は11月から冬にかけてとなります。
品種 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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こんにゃく芋 |