ハヤトウリ(隼人瓜・はやとうり)の栽培方法
●ハヤトウリ(隼人瓜・はやとうり)の栽培時期
◆ハヤトウリの生育環境
ハヤトウリは熱帯地方が原産で温かい気候が適しています。生育温度は20℃から25℃といわれています。低温には弱く霜に当たると枯れてしまうことが多いので注意してください。
◆豊産性が高い
ハヤトウリは非常に豊産性が高く、一株で100から200個も収穫できます。家庭菜園であれば一株もあれば十分過ぎるくらいでしょう。発芽不良の保険の意味で2個実を用意することをお勧めします。
◆栽培期間が長い
ハヤトウリは栽培期間が長い植物で、春に植えつけてから収穫が終わるのは12月近くになってからとなり、冬以外ずっとその畑にある状態になります。
品種 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | ||||||||||||
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種まき・定植 | ||||||||||||||||||||||||
追肥 | ||||||||||||||||||||||||
開花 | ||||||||||||||||||||||||
収穫 |
●ハヤトウリ(隼人瓜・はやとうり)の植え付け
◆種を播く
ハヤトウリは種をまくというより、実そのものを植えます。畑に直に植えても良いですが、プランターなどに植え、芽が出てから定植する方法もあります。こまめに畑に行ける方は良いですが、家庭菜園が離れている場合はプランターなどに植えることをお勧めします。あらかじめ肥料を加えておいた土に実の膨らんでいる方が斜め上を向くように半分だけ土に埋まるようにして埋め込みます。ちょうど膨らんでいるお尻の割れ目が地面すれすれになるくらいが目安です。そこから芽と根が出てきます。
畑に直植えの場合はトンネルをかけて地面の温度を上げてやるとスムーズに発芽しやすくなります。
埋め込んだら十分な水をまいてあげましょう。
◆畑作り
ハヤトウリはあまり神経質になる必要はありませんが、生育が旺盛で蔓をどんどん伸ばすので、土を十分深くまで耕し、根を伸ばしやすくしてやるほうが沢山収穫できるように成ります。耕すと共に石灰と肥料をまいておきましょう。
◆定植
実が発芽し、根が伸びてきたら畑に定植します。プランターのままでも栽培できなくはありませんが、蔓が10m位まで延びるのでプランターでは根が張り切れず収量が少なくなると思います。株間を十分にとりそばに蔓が巻けるようにひとまず支柱を刺しておきましょう。
●日々の世話と摘芯
◆水やり
水は実を植えつけた時にしっかりと土に含ませておけば後は実自体の水分である程度育っていくので必要ありません。やりすぎると腐ってしまうことがあります。大きく成長してからは晴天続きで土が乾いてくればやるという程度でいいでしょう。
◆柵づくり
蔓はどんどんと伸び、孫づるに実が沢山なります。蔓が延びやすく、収穫しやすいように人の背丈ほどの棚を組んでおくことをお勧めします。もちろん格子状のネットを張るという方法でも大丈夫です。ただ、実が沢山なるのでかなりの重量になる事を考え、十分な太さの支柱が必要です。
◆摘芯
ハヤトウリの実は孫づるに沢山なる傾向になるので、本葉が6~7枚になったら、メインの親づるの先を切り、子づるを伸ばすようにします。これを摘芯といいます。そしてその子づるが1mぐらいに伸びてきたらまたそれを摘心し、実が沢山出来るように孫づるを伸ばしていきます。
◆追肥
始めにまいておいた肥料だけでもいけなくはありませんが、沢山収穫できるようにするためには月に一度くらいのペースで追肥しましょう。特に摘心の後と花が咲き始めた頃にすると木が大きく成長しやすく、実が沢山成ります。
●ハヤトウリの収穫
◆収穫のタイミング
花が咲いたら半月ほどで収穫できるようになります。食用にするものは未熟なものを収穫するので、十分に実が膨らんだら収穫時期と成ります。
種用にする実は開花後、50日程経って完熟させたものを収穫します。
◆貯蔵
収穫した種用の実は、新聞紙などにくるみ段ボール箱などに入れて、温度の低い屋内に入れて翌春まで貯蔵します。屋外だと冬場低温すぎて傷んでしまう場合があります。