鳴門金時(なるときんとき):サツマイモの品種
■鳴門金時(なるときんとき)とは
●食味と外観に優れた新品種
鳴門金時は徳島県の特産で、高系14号をもとに改良された品種です。
鳴門市を中心に徳島市や板野郡などで栽培され、この地の雨が少なく温暖な気候と、海のミネラルをたっぷりと含んだ砂地で作られる事で非常に美味しいサツマイモとなります。この「鳴門金時」もしくは「なると金時」という名称は全国農業協同組合連合会が権利を持つ地域団体商標で、徳島県内の指定地域で生産されたものしかこの名称で出荷販売することは出来ない。
また、JA里浦の「里むすめ」というブランドや松茂町で栽培される「松茂美人」、川内町で栽培される「甘姫」などのブランドもあります。
●なると金時の特徴
鳴門金時の果皮は全体にムラの無い美しい紅色をしており、生の果肉はクリーム色で粉質です。
これを焼くなど加熱すると黄色くホクホクとして上品な甘さの焼き芋に仕上がります。近年注目されているしっとり甘々とは違い、どことなく懐かしさを感じるほっこりするような優しい味わいです。
●なると金時の美味しい食べ方
なると金時は柔らかい甘みとホクホクした粉質の肉質が持ち味です。もっとも適した食べ方はやはり焼き芋で、やや低めの温度で時間をかけじっくりと焼き上げるのがポイント。また適度な厚みに輪切りにして天ぷらにするのもお勧め。ホクホクした食感とくどさのない甘味が楽しめます。
その他大学芋や素揚げしたものをはちみつとバターを付けて食べるのも美味しい。
●なると金時の収穫期と食べ頃の旬
鳴門金時は8月下旬頃から11月頃にかけて収穫され、その最盛期は9月から10月と成ります。その時期には一気に大量の鳴門金時が市場に出回るので価格的に手頃で買いやすい時期となります。
しかし、美味しい食べ頃の旬は、収穫から1ヶ月以上、出来れば2ヶ月から3ヶ月貯蔵して糖度が上がったものなので、収穫の最盛期からその分ずらすことになり、11月頃から2月ごろまでが美味しい旬といえます。