ナーベラー(食用ヘチマ):来歴や特徴と産地と旬

ナーベラー(食用ヘチマ)

●ナーベラー(食用ヘチマ)の概要と特徴

◆ナーベラーとは

分類: ウリ目 > ウリ科 > ヘチマ属 

学名:Luffa cylindrica(L.)Roem.

英名:Luffa、loofah

中国名:丝瓜、天糸瓜

和名:へちま/糸瓜

別名:ナーベラー(沖縄)

 沖縄で食用として栽培出荷されている「ナーベラー」はいわゆるヘチマの一種です。

 ヘチマはインドが原産とされるウリ科の植物で、日本にも江戸時代には既に中国から伝わっていたようです。ヘチマというと、発達した繊維を活かしてタワシを作る大きく熟した果実をイメージするかもしれませんが、食用のヘチマは繊維が強くない品種で、若い間に収穫しています。東南アジアあたりでは食材として身近な野菜の一つになっていますが、日本ではタワシのイメージが強く、食用として定着しているのは沖縄だけではないでしょうか。

 近縁種にトカドヘチマがあり、こちらも食用ヘチマとして知られています。

◆ナーベラー(食用ヘチマ)の特徴

 食用のナーベラ―にはいくつかの品種がありますが、外見や特徴おおむね同じような感じです。果実はやや太めのキュウリといった形で、表面にイボなどはありませんが、キュウリのような艶はなく、サラサラした乾いた蝕感で、色は黄緑色から淡い灰緑色の地色に、暗緑色の線が縦に等間隔で何本も入っています。

ナーベラー(食用ヘチマ)

 中の果肉は白くナスに似た肉質で果芯のまわりに未熟な種子が並んでいます。果芯近くはきめが細かいスポンジ状ですが、表皮と果芯の間の部分は水分を多く含んでおり、切ると断面から果汁が滴ります。

ナーベラー(食用ヘチマ)

 皮が硬く、通常皮をむいて調理します。

 加熱調理するとナスと同じように柔らかくなり、トロっとした食感になります。キュウリのような青臭さとは違った、土臭さが混じった青臭さがあります。

●ナーベラー(食用ヘチマ)の主な産地と旬

◆主な産地と生産量

 沖縄県の推計によると、2022年産の作付面積は45ha、収穫量は1,116tだそうです。沖縄では結構広く栽培され、収穫量もかなりあるようですが、ナーベラーは衝撃などで表面に黒斑が出やすいなど長距離輸送に向かないため、そのほとんどが沖縄で消費されています。

◆ナーベラー(食用ヘチマ)の収穫時期と旬

 ナーベラーの旬は暑い夏です。ただ、沖縄では1年をとして収穫出荷されています。

品種 6月 7月 8月 9月
ナーベラー                        

< 出 典 >

※ 「野菜のいろいろ ナーベーラー(へちま)」野菜情報 2012年7月号 独立行政法人農畜産業振興機構

※ 「ナーベーラー」沖縄食材情報くゎっちーおきなわ 沖縄県農林水産物総合情報発信事業

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