紫色のカリフラワー/バイオレットクイン/パープルフラワー
●紫色のカリフラワーとは
◆紫色のカリフラワーの主な品種
表面が紫色をしたカリフラワーの品種にはいくつかあり、一般に販売されている主な品種には、タキイ種苗が出している「バイオレットクイン」や武蔵野種苗の「パープルフラワー」、(株) 野崎採種場の「紫雲」などがあります。
◆紫色のカリフラワーの特徴
大きさは一般的なカリフラワーの中では中くらいの大きさで、表面だけでなく、軸の中以外は綺麗な紫色をしており、断面がとても綺麗です。この色素はアントシアニン系の成分で水に溶け出す性質があります。
◆加熱調理すると青色になる
画像一覧の2003年に撮影したものは花蕾が部分的に緑色の物だったせいか茹でるとほとんど緑になってしまいましたが、右の写真のもののように全体が綺麗に色付いているものは茹でると緑ではなく青色になります。
◆塩茹でと電子レンジ調理を比較してみる
同じ株を半分に切って、一般的な塩茹でにしたものと、電子レンジで加熱したものを比べてみました。どちらも、軸中央に竹串がすっと刺さる食べ頃の固さまで加熱しています。
茹でた方は茹で汁に色素が流出し、煮汁が青くなっていました。生のまま煮物にするのは避けた方が良さそうです。一方電子レンジの方は色素の流失はほとんどないので、より色濃く火が通っています。いずれの方法でもカリフラワー自体が青く色が付いている状態です。
食味で比べると、茹でた方に比べ電子レンジの方は少し縮んで小さくなっていて食感もいまひとつです。味的にも茹でた方が口当たりがよく、クセも取れて、更に塩が効いている事もありより美味しく感じられます。もちろん栄養成分で見ると電子レンジに軍配が上がります。
◆アントシアニンは酸で赤くなる
加熱すると青くなり、いまひとつ美味しそうな色とはいえない感じですが、アントシアニンは酸と反応して赤くなるという性質を試してみました。
右の写真は茹でた物を甘酢和えにしたものです。鮮やかな色に発色しています。ドレッシングでも発色するので、サラダにすると良いでしょう。また、ピクルスも綺麗で美味しいです。