春の山菜 タカノツメ(鷹の爪):特徴や産地と旬
![山菜 タカノツメ(鷹の爪) 山菜,タカノツメ(鷹の爪),ウコギ科](koshiabura/takanotsume001L.jpg)
●タカノツメ(鷹の爪)とは
◆タカノツメの分類
「タカノツメ」は大きくは「コシアブラ」や「ウコギ」と同じウコギ科の一種で、タカノツメ属に分類されている落葉樹です。
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ウコギ科の中でも本種は大きな樹木になり、材木は白くて柔らかく、古くから燃料の他、箸や経木などに利用されてきました。
雌雄異株で、雌の木には秋に黒くて丸い実がなります。食用にするのはこの実ではなく、「コシアブラ」と同じように春に出てくる若芽を摘み取って山菜として食べます。
◆タカノツメの名称の由来
「タカノツメ」という名称は漢字では「鷹の爪」と書き、唐辛子の「鷹の爪」と同じで紛らわしいですが、この木の冬芽が鷹の爪を思わせることに因み、唐辛子の「鷹の爪」と同じです。
また、「イモノキ」とも呼ばれるが、これは「タカノツメ」の材木が白くて柔らかいことに因むらしい。
◆タカノツメ(鷹の爪)の特徴
食用となる「タカノツメ」の若芽は「コシアブラ」や「ウコギ」の若芽とよく似ていますが、先の2つが5枚葉なのに対し3枚葉なので区別しやすいです。
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芽は写真のような、大きく展開するまでの柔らかいものを摘み取ります。大きく展開してしまっているものは苦みがかなり強くなっているので避けましょう。
葉はとても柔らかく、明るい黄緑色をしています。
●タカノツメの主な産地と旬
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◆タカノツメの分布
「タカノツメ」は日本固有種とされ、北海道南部辺りから本州、四国、そして九州でもやや標高が高い涼しい山地に分布しています。
◆タカノツメ(鷹の爪)の収穫時期と旬
「タカノツメ」の若芽が出てくる時期は地域によって差がありますが、「コシアブラ」より少し早く、おおむね桜の花が散り始めるころから出始めます。
若芽は枝の先だけでなく、一枝からいくつも芽が出るので、1本の木を見つけると1食分位はすぐに収穫できてしまいます。
![旬のカレンダー](../../images/Title/Carenda.gif)
品種 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | ||||||||
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タカノツメ |
●タカノツメ(鷹の爪)の美味しい食べ方と料理
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◆調理のポイント
「タカノツメ」はウコギ科に多い清々しい香りと、春の山菜に多い苦みが持ち味です。香りは「コシアブラ」ほど強くはないです。
葉が開ききったものは苦みが強いので、天ぷらなどにした方が無難ですが、開きかけくらいのものは苦みがまだ穏やかです。
◆タカノツメの天ぷら
タカノツメもやはり王道は天ぷらでしょう。油で揚げることで苦みがかなり消え、サクサクした食感と、鼻から抜ける清々しい香りが春を感じさせてくれます。
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タカノツメはハカマを取り除いてから衣をつけて揚げます。
◆タカノツメの和え物
タカノツメはハカマと葉柄の付け根部分を切り落とし、葉柄から先の部分だけにしてアク抜きします。
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塩を加え沸騰させている湯の中に投入し、2分程度茹でてから冷水に放ち、しばらく水にさらしてアクを抜きます。
水を切って絞り、胡麻和えや酢味噌和え、白和えなどに使います。
苦みが持ち味なので小さなお子様にはお勧めできません。
◆タカノツメの味噌汁
タカノツメを味噌汁や吸い物に加えても美味しいです。その場合、あらかじめ塩茹でしてアクを抜いたものを使います。
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◆タカノツメ飯
アク抜きをしたタカノツメを細かく刻み、炊き立てのご飯に塩とともに混ぜ込むだけ、ウコギ飯とおなじです。
ほんのり苦みと御飯がよく合います。