シーアスパラガス/厚岸草(アッケシソウ)/パスピエール/サムファイアー
●シーアスパラガス/厚岸草(アッケシソウ)の概要や特徴
◆シーアスパラガス/厚岸草とは
和名:あっけしそう/厚岸草
英名:Samphire(サムファイアー)、Sea asparagus(シーアスパラガス)
仏名:Passe Pierre(パスピエール)
蘭名:zeekraal(ゼークラル)
シーアスパラガスと呼ばれているものはオカヒジキやアグレッティなどと同じヒユ科(書籍によってはアカザ科とするものもある)の1年草で、海辺の冠水位から満潮水位の間に自生しています。北アメリカからヨーロッパ、アジアにかけての寒帯域に広く分布し、日本では1891(明治24)年に、北海道の厚岸湖の牡蠣島で初めて発見された事から厚岸草(アッケシソウ)と名付けられています。また、この厚岸草は秋になり寒くなると赤く色付き、その様子が珊瑚のように見えることから珊瑚草(サンゴソウ)とも呼ばれています。
海外では、イギリスではサムファイアー/Samphire、フランスではパスピエール/Passe Pierre、オランダではゼークラル/zeekraalとよばれています。
日本では北海道をはじめ、瀬戸内海沿岸の塩田地でも見られ、愛媛県あたりが南限ではないかと言われていますが、全国的に塩田がなくなり、環境の変化などによって今ではほとんど見られなくなり、2000(平成12)年には絶滅危惧種に選定されています。
ヨーロッパでは比較的身近な食材として扱われ、スーパーなどにも並んでいます。写真の物はオランダの野菜果物卸ルンジス社から頂いたものです。
◆シーアスパラガス/厚岸草(アッケシソウ)の特徴
シーアスパラガスは成長すると分岐を繰り返し30cm近くにもなるとされていますが、食用としては若く柔らかい芽の部分が適しており、そういった部分だけを収穫した3~10cm程のものが出回っています。
海水で育つため、そのものに塩味があり、生のままでも食べることができます。また、マグネシウムをはじめ鉄分などのミネラルを豊富に含んでいる他、脳に良いアミノ酸を沢山含んでいるとも言われています。
●シーアスパラガス/厚岸草(アッケシソウ)の主な産地と旬
◆主な産地と生産量
国内では絶滅危惧種になっているため、天然のものを収穫することはできません。また、栽培も行われていないようなので、輸入に頼るしかありません。
イギリスをはじめ、オランダなどヨーロッパでは栽培も行われているようです。国内にはイスラエルなどから入ってきているようです。写真のものはコストコで販売されていたイスラエル産。
◆シーアスパラガス/厚岸草(アッケシソウ)の収穫時期と旬
収穫は新芽が伸びてくる春から夏まで行われているようです。出回るのは4月頃から9月頃までとなります。
品種 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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シーアスパラガス |