ツルマンネングサ(蔓万年草):特徴や産地と旬
●ツルマンネングサ(蔓万年草)とは
◆実は食べられて身体にもいい
学名:Sedum sarmentosum
ツルマンネンソウは中国から朝鮮半島にかけてが原産とされるベンケイソウ科マンネングサ属の多年草で、初夏に黄色の星形をした五弁の花を咲かせます。国内にも普通に道端や河原などに自生しているほか、鉢植えやグラウンドカバーなど園芸植物として身近にみられる植物です。
日本では「食材」という認識はほぼありませんが、韓国では「トルナムル」あるいは「トンナムル」と呼ばれ、野菜としてサラダや和え物にして食べられています。
また、中国では「垂盆草(すいぼんそう)」と呼ばれています。この「垂盆草(すいぼんそう)」にはサルメントシン(垂盆草配糖体 sarmentosine)という成分が含まれており、肝炎治療の目的に用いられる「酵素降下薬」として中医学では肝炎に対する肝保護療法のひとつとして処方されているそうです。
◆ツルマンネングサ(蔓万年草)の特徴
ツルマンネングサは高さは10~20cmほどで横にどんどん広がる地はい性の多肉植物で、花をつけない茎はほんのりと赤く3枚の葉が輪生し、そこからまた脇芽が伸びてきます。
葉は淡緑色から黄緑色で、大きな葉でも長さ2.5cm、幅0.7cmほどで縦長の長楕円形から披針形または倒披針形で厚みがあります。
6~7月に黄色い星形の花を咲かせますが、通常、日本のものは結実しないそうです。しかし、ツルマンネングサは多肉植物の一種で、ちぎれた枝先や、茎から外れた葉からも芽や根が出て着床したところに根付くためどんどん広がっていく生命力を持っています。
●ツルマンネングサ(蔓万年草)の美味しい食べ方と料理
◆調理のポイント
ツルマンネングサは青臭さやクセがあまりなく、サクサクした食感で、ほんのりレタスを思わせる程度の苦みがあります。一見ハーブのようにも見えますが香りらしい香りはありません。
写真のものくらいが苦みも少なく食べやすいです。軸が太く葉が大きいものは苦みも少し強くなります。
生のままでも美味しく食べられるほか、さっとゆでてもいいです。その場合は食感が残るように茹ですぎないのがポイント。
◆サラダ
色々な野菜と共に生野菜のサラダとして食べます。歯切れのいい食感が楽しめます。
◆和え物
韓国ではナムルにすることが多いようです。シンプルに塩胡椒とごま油で和えるだけでも美味しいですが、コチジャンを加え手も美味しいです。
◆ツルマンネングサの生春巻き
サクサクした歯触りがあるので、生春巻きの具材にもお勧めです。