こぶみかんの葉/バイマックルー:特徴や食べ方
●こぶみかんの葉/バイマックルーとは
◆ミカン科ミカン属 (英)bai-makruut
コブミカンの葉は東南アジア料理には欠かせないハーブとして用いられているみかんの葉で、木にはちゃんとみかんも成ります。
名前の由来にもなっているように、木になるみかんは表面がごつごつしたこぶだらけの、日本でもある獅子柚子をカボスサイズにしたような感じです。このみかん自体も香酸柑橘として香り付けなどに使われています。
ここでは、葉の方を中心に紹介します。
コブミカンはタイからマレーシアの熱帯地方が原産とされタイでは「マックルー(makrut)」、英語では「カフィア・ライム(kaffir lime) 」と呼ばれています。葉の方はタイでマックルーの葉という意味の「バイマックルー」と呼ばれています。このコブミカンの葉には爽やかな強い香りがあり、様々な料理に用いられています。
◆こぶみかんの葉/バイマックルーの特徴
コブミカンの葉の形は、二枚の葉が連なっているような感じに見えます。これは、柑橘類の葉によく見られる、葉の柄の部分に翼と呼ばれる葉状のヒダで、コブミカンの場合こヒダが本来の葉と変わらないくらい大きくなるため、もう一枚葉があるように見えるからです。
葉は他のミカンの葉と厚みなどはそう変わりません。そのままかじると口の中に柑橘の爽やかな香りが広がります。ただし、葉そのものは硬く、噛んでも食べることはできません。
●選び方と保存方法
◆緑が鮮やかで二枚つながっている状態のものが新鮮
コブミカンの葉は乾燥したり鮮度が落ちると色が黄色くなってきたり、葉と翼の部分がとれて1枚の葉のような形になりやすいので、写真のようにつながっている状態のものが多いものを選びます。
◆保存方法
一般家庭では一度にそうたくさん使うこともなく、また、それほど頻繁にタイ料理を作るわけでもないと思います。残ったコブミカンの葉は密封容器に入れて冷凍しておきましょう。もしお持ちなら真空パックして冷凍するとさらにいい状態で保存できます。
ギャバンなどからローリエのような状態で乾燥させた葉も販売されているので、乾燥保存も可能です。ただ、冷凍するより香りは弱くなります。
●美味しい食べ方と料理
◆調理のポイント
コブミカンの葉は硬く、煮ても柔らかくなりません。基本的にはローリエの葉と同じ扱いで、風味づけに使い、料理として一緒に盛り付け他としても最後にそれは残します。レモングラスなどとともに香りだけ移し、後で取り出すならお茶用のクロスパックなどに詰めて加えるといいでしょう。
◆代表的なタイ料理
トムヤムクン・・・誰もが知っているこの料理にはこのコブミカンの葉が無ければ成り立たないといわれています。
トートマンプラー・・・タイのさつま揚げといった感じの料理。これにもこの葉が刻んで加えられています。
トムカーカイ・・・鶏肉のココナツミルクスープ。
クワクリン・・・ひき肉の激辛香味炒め。一見パッガパオ(ガパオ炒め)のようにもみえるが、とうがらしや香辛料たっぷりで強烈にスパイシーななかにコブミカンの風味も加わっています。
◆代表的なベトナム料理
フォー・・・フォーと一言で言っても色々なバリエーションがありますが、その中でもコブミカンの葉が活躍します。ただ、ベトナムの場合スダチのような柑橘(チャイン)とその葉(ラーチャイン)を使うことの方が多いかもしれません。おそらく南北に長いベトナムの地方によるのでしょう。
◆コブミカンの葉を使った料理をレシピサイトで探す
主な料理レシピサイトのコブミカンの葉を使ったレシピのページにリンクしています。参考にされると良いでしょう。
クックパッド | レシピブログ | 楽天レシピ |