ユリネ(百合根/ゆり根):選び方と保存方法、食べ方

ユリネ(百合根)

普段あまり食べる機会が無いゆり根ですが、お正月に限らず色々な料理に使ってみて日々の食卓に変化を付けるのは楽しいですよ。同じ食べるなら美味しく食べたいですよね。

●ユリネ(百合根)の選び方

◆色白でぽっちゃり肥えたものを選びます

ユリネ(百合根)

ゆり根は全体に色が白く、鱗片に張りがあり、しっかり重なり合って、硬く締まっているものを選びます。なるべく傷や黒ずみのないものを選びましょう。特に全体に紫色がかったものは苦みが強い傾向にあるので避けましょう。

ばらしてパックに詰められたものなどもありますが、出来ればおがくずと一緒に詰められた丸のままの物を選んだほうが新鮮です。

●ユリネ(百合根)の保存方法

◆丸のままの場合

買った時におがくずと一緒に入っていたなら、そのままおがくずに埋めたまま袋などに入れて冷蔵庫に入れておくと1カ月位は大丈夫です。

おがくずが無く、剥きだしの物は新聞紙などで包んで袋に入れ、冷蔵庫に入れておきます。新聞紙は決して濡らさないでください。ゆり根は水気に弱く、傷みやすくなります。

◆鱗片をはがした状態は冷凍

鱗片を一枚ずつばらしてしまっている場合はさっと塩茹でするか蒸してからラップにつつんで冷凍します。茹でる際、やや固めに茹でた方が良いです。

●ユリネ(百合根)を調理するときのポイントと下拵え

◆調理のポイント

ゆり根のもつ味や風味は微妙なものです。そして加熱した時の食感はほくほくした感じが持ち味なので、それを考えて活かせる料理に使います。

ゆり根は意外に火の通りが早いので加熱しすぎないよう注意して下さい。せっかくの食感が損なわれてしまいます。

ゆり根は丸ごと使う事はあまりありません。たいていの場合、鱗片をばらして使います。

◆下処理 掃除と下茹で

ユリネ(百合根)

1.まず、まわりに付いているおがくずなどを水で優しく洗い落とします。

2.外側の鱗片から一枚ずつはがしていきます。

3.鱗片の茶色い部分などをナイフで削り取り、綺麗な白い部分だけにします。桜の花びらのように飾り切りする場合はこの時に細工します。

4.茹でる場合は、塩を加え、沸騰させている湯の中に泳ぐような感じで茹でます。茹で過ぎないよう1~2分程度で様子を見ながら大きい鱗片から茹でていきます。

●ユリネ(百合根)の主な料理

ゆり根は茶碗蒸しによく使われますね。その他にも含め煮や蒸し物など和食では色々な使われ方があります。

◆ゆり根の花びら

ゆり根を花びらに見立てて、春の膳物などに使ったりします。花びらの形に縁を削ってからさっと茹で、食用紅を加えた出汁などに浸しておきます。食用紅に抵抗がある方は梅酢でも色が付きます。ただし、もちろん酸味も付いてしまいます。

◆ジャガイモのように食べる

ユリネは加熱するとジャガイモのようにホクホクした食感になります。アルミホイルにゆり根を包んで焼き、熱々のところに軽く塩とバターをのせて食べると特有のやさしい風味とホクホクを味わえます。

◆揚げ物も美味しい

単に素揚げしただけでも美味しいですが、丸ごと揚げるととてもダイナミックでホクホクのゆり根が堪能できます。また、炒め物などにも、素揚げしたものを加えると美味しい。

右の写真はかき揚げにしたもの。塩でいただきます。

◆茹でてから裏ごし

ユリネを茹でてマッシュポテトのような状態にしたものはとても優しい味わいで、魚料理の付け合わせなどにぴったりです。

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