メロンにはプリンスメロンやキンショーメロンなど表面がつるっとしたノーネット系の品種と、高級なマスクメロンに代表されるアールスやアンデスメロン、タカミメロンなど表面に網目模様が入るネット系メロンがあります。こうしたネット系メロンは見た目に高級感がありますが綺麗な網目を作るには気温や湿度、水分量などの管理が難しく過程ではなかなか作れません。
そこでサカタのタネでは『「家庭菜園でも作れる」「高級感ある外観」「本格的なおいしさ」といった条件を兼ね備えた品種の育成を目標に研究を進め、1000通りを交配し8年の歳月をかけて開発』し登場したのがこの「ころたん」です。
◆ころたんの特徴
「ころたん」は平均果重300~500gになるとされていますが、上手く栽培すれば1kgほど(撮影したものは1kgあまり)にもなり、果形は綺麗な円形です。
果皮表面は細かい網目が綺麗に入っており、全体に黄金色のボールに見えます。
網目は細かい高さもなく、クラリスやタカミメロンの網目に似ていますが、全体に黄色いネット系メロンという点ではユウカメロンにも似ています。
上下から見た写真を並べてみましたが、撮影したものは全体にびっしりと均一な編み目が入っているのが分かります。
果肉は淡い黄緑色で、種まわりが黄色くなっています。果肉が肉厚で可食部が多く、クセのないさわやかな甘さで、糖度は15度になることもあるとされています。
◆実際に食べてみた「ころたん」メロンの食味
試食した「ころたん」は岐阜県郡上市のヒロファームさんが作られた1キロほどの大きさのもので、直売所で購入しました。
果実は全体に綺麗な編み目が細かく入っており、正に金色のメロンといった感じです。
果肉は食べ頃に熟していて、甘いメロンの香りもあり、食べると口の中で優しく溶けていきました。甘味がとても強く、果芯近くの果肉糖度を計ってみると16度を超えていました。
そして、驚いたのが、皮の際ぎりぎりまでスプーンですくって食べられたことです。
この「ころたん」がこれほど美味しいメロンであるにもかかわらず、家庭菜園向けとされているのは、おそらく収穫してからの日持ちが良くないという事なのかもしれません。
●「ころたん」メロンの主な産地と旬
◆主な産地と生産量
「ころたん」は主に家庭菜園や直売所向けに苗が販売されている品種で、大規模な商業栽培には向かないため、個々の農園が直売所向けに栽培されている程度で、産地化されているところはないと思います。
また、「ころたん」は種の販売はされておらず、苗の状態で販売されています。苗は4月下旬~6月下旬にサカタのタネのオンラインショップをはじめ全国のホームセンターや園芸店で販売されています。
◆「ころたん」メロンの収穫時期と旬
「ころたん」の収穫は8月上旬からから9月上旬頃までとなっています。
栽培方法や収穫のタイミングなど、サカタのタネのホームページに分かりやすく紹介されています。
品種 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | ||||||||
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「ころたん」メロン |
< 出 典 >
※ 「おうちでネットメロン」株式会社サカタのタネ ホームページ
※ 「メロン 「ころたん®」 (苗)」株式会社サカタのタネ ホームページ