サザンスイート:来歴や特徴と産地や旬

サザンスイート 和梨 ナシ

●サザンスイートとは

◆サザンスイートの来歴

 「サザンスイート」は長野県南信農業試験場が「八里(やさと)」(八幸×75-23{二十世紀×リ-14(菊水×八雲)})と「南水」(新水×越後)を交配し、できた実生から選抜、育成した赤梨品種です。

 2010(平成22)年に長野県によって登録出願、2012(平成24)年に品種登録されてた、長野県のオリジナル品種となっています。

サザンスイート 和梨 ナシ

 「幸水」よりも1週間ほど早く収穫できる早生種でありながらしっかりとした甘さが楽しめる梨として、長野県期待の新品種となっています。

◆サザンスイートの特徴

 「サザンスイート」は果形はやや腰高の円形で、平均的な果重は320gほどとなっています。

 果皮色は通常まだ緑が残る状態で収穫され、追熟するにつれ赤梨らしい黄土色になってきます。

サザンスイート 和梨 ナシ

 果肉は白く、食感はシャキシャキとしていて「幸水」よりも硬めとなっています。糖度は13~15%と高く、酸味はあまり含まれていません。

 果実の常温における貯蔵性は1週間程度で、「幸水」と同じくらいです。

サザンスイート 和梨 ナシ

 農林水産省の品種登録データベースには以下の通り記載されています。

『----- 果実の形は円形、梗あの深さは中、梗あの幅は中、がくあの深さは中、がくあの幅はやや広、

 果実の大きさはやや小、

 果皮の色は黄赤褐、果点の大きさは中、果点の粗密はやや密、果面の粗滑(赤なし品種に限る)は中、

 果柄の長さはやや短、果柄の太さは細、肉梗の有無は有、

 果芯の形は短紡錘形、果芯の大きさは小、

 果肉の色は白、果肉の硬さは中、果肉の粗密は中、果実の甘味は高、果実の酸味は低、果汁の多少は多、

 種子の大きさは中、種子の形は卵形、

 開花始期は中、成熟期は早、裂果の発生の有無は無である。 

 出願品種「サザンスイート」は、対照品種「幸水」と比較して、種子の数がやや多であること、開花始期が中であること等で区別性が認められる。

 対照品種「南水」と比較して、肉梗の有無が有であること、成熟期が早であること等で区別性が認められる。 -----』 以上、抜粋。

◆実際に食べてみたサザンスイートの食味

 撮影した「サザンスイート」は2018年9月初旬に長野県の直売所で購入したものです。

サザンスイート 和梨 ナシ

 包丁で切る際に、ザクザクとした感触が刃先から伝わってくる感じで、食べてみるとシャクッと心地よい歯触りが感じられました。酸味がとても少なく、みずみずしい甘さが口に広がり、この時期に食べられる梨としては甘く美味しいです。

●サザンスイートの主な産地と旬

◆主な産地と生産量

  「サザンスイート」は長野県が開発してオリジナル品種で、当面の間は種苗の生産、譲渡先および栽培地は長野県内に限定されています。

また、JA上伊那では産地化がすすめられており、2018年の収穫量は6トンだったそうです。

◆サザンスイートの収穫時期と旬

 「サザンスイート」は育成地の南信農業試験場で8月中下旬に収穫となる品種で、食べ頃の旬は8月中旬から9月上旬となります。

旬のカレンダー

品種 7月 8月 9月 10月
サザンスイート                        

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