白皇(はくおう):来歴や特徴と産地や旬

白皇(はくおう) 白桃 もも

●白皇(はくおう)とは

◆白皇(はくおう)の来歴

 「白皇」は岡山県が育成した晩成種白い桃です。「おかやま夢白桃」と「白麗」を交配しその実生から選抜育成されたもので2014(平成26)年に登録出願、2016(平成28)年に品種登録されています。登録されている正式は品種名は「岡山PEH7号」です。

 同じタイミングで「岡山PEH8号」も登録され、その翌年に本種「岡山PEH7号」を「白皇(はくおう)」、「岡山PEH8号」は「白露(はくろ)」とという名称で商標名が登録されました。「白皇(はくおう)」という名称は、白桃の新王者を目指す意味が込められているそうです。

 岡山県では2015年から赤磐市や岡山市、倉敷市など県南部を中心に約1000本の栽培が始められており、その後2019年には岡山県全体で約2,000本に増え8月に初出荷されています。

◆白皇(はくおう)の特徴

 「白皇(はくおう)」の果実は大きめで果形は扁円形をしており、果頂部は平らなものが多い傾向があります。

 果皮色は地色が乳白色で果肉も同じような乳白色です。種の周りは濃く赤色に色が付いているのが特徴。肉質は繊維が少なく柔らかめです。糖度は16~17度にもなるようです。

 岡山県では袋掛け栽培が一般的で、この「白皇(はくおう)」も岡山の白い桃として主に袋掛け栽培によって作られています。

白皇(はくおう) 白桃 断面 種

 農林水産省の品種登録データベースには以下の通り記載されています。

『-----  

 果実の大きさは大、果実の形は扁円形、果頂部の形は平、果実の対称性は対称、縫合線の強弱は弱、梗あの幅は中、

 果実の地色は乳白、果実の着色の型はぼかし状、果実の着色面積は小、果実の毛じの粗密は粗、果皮の厚さは薄、果皮の付着性は中、

 果肉の硬さは中、果肉の地色は乳白、果肉のアントシアニン着色の強弱は無又は極弱、核の周辺のアントシアニン着色の強弱は強、

 果肉の肉質は非繊維質、果実の甘味は極高、

 核の大きさは小、核の横面の形は楕円形、核の褐色の濃淡は濃、核の表面の紋様は点・条、核割れの多少は無又は極低、核と果肉の粘離の有無は有、核と果肉の粘離の強弱は強、

 収穫期は極晩である。

 出願品種「岡山PEH7号」は、対照品種「新白麗」と比較して、果頂部の形が平であること、縫合線の強弱が弱であること等で区別性が認められる。

 対照品種「初秋白桃」と比較して、果頂部の形が平であること、縫合線の強弱が弱であること、果実の着色面積が小であること、果実の甘味が極高であること等で区別性が認められる。

 -----』

◆実際に食べてみた白皇(はくおう)の食味

 写真のものは岡山県の百菜市場 和気店で購入した赤磐市産のものです。 白皇(はくおう) 白桃 断面

 果皮は全体に乳白色で部分的に薄いピンク色がさしていました。縫合線にそって縦に種に当たるまでナイフを入れぐるっと一周させてから、両側を持ってひねると綺麗に種から身が外れました。

 種の周りの部分は真っ赤な色をしています。桃の甘い香りも十分に感じられました。

 食感は優しい歯ざわりでたっぷりの果汁と共に強い甘みが広がりました。

●白皇(はくおう)の主な産地と旬

白皇(はくおう) 白桃 もも

◆主な産地と生産量

 「白皇(はくおう)」は岡山県が開発したオリジナル品種で、岡山県内でのみ栽培されています。

 2019年の時点で県内の栽培が2000本ほどとのことでしたが、その後も増えていくと思います。

◆白皇(はくおう)の収穫時期と旬

 「白皇(はくおう)」の収穫時期は8月下旬から9月上旬となっており、食べごろの旬もその時期となります。

旬のカレンダー

品種 7月 8月 9月 10月
白皇(はくおう)                        

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