長田白鳳(ながたはくほう):来歴や特徴と産地や旬

長田白鳳(ながたはくほう),桃

●長田白鳳とは

◆長田白鳳の来歴

 「長田白鳳」は平成5年頃に和歌山県紀の川市の長田地区において発見された「白鳳」の枝変わりとされ、当地で6月中下旬に収穫される早生種です。

 あら川の桃の産地として知られる和歌山県紀の川市で生まれた桃の品種は「長田白鳳」の他、「竜門早生」と「桃山白鳳」があります。いずれも早生種で、桃シーズンのスタートを彩ります。

◆長田白鳳の特徴

 「長田白鳳」の特徴は早生種であるという事と、大玉で果汁が多く、腰高な形になる傾向があるという事です。

長田白鳳(ながたはくほう),桃

 果実は300g前後で縫合線は比較的浅く、果頂部の縫合線も特に浅めで、果頂部または縫合線を挟んだ左右がツンと突き出し気味になる傾向があります。

 果皮色は乳白色の地色に着色は果頂部側から始まり、全面に及びます。

長田白鳳(ながたはくほう),桃

 果肉は乳白色に、斑に赤色が差す傾向がありますが、種の周りに着色は観られません。果肉は繊維が少なく、柔らかくジューシーであっさりした味わいとなっています。

◆実際に食べてみた長田白鳳の食味

 今回撮影試食したものは産地である紀の川市の直売所で6月28日に購入したものです。

 時期的に長田白鳳のシーズン終盤だったこともあり果実は全体にしっかりと色づいていました。

長田白鳳(ながたはくほう),桃

 果形はいずれも果頂部がやや尖ったような形の縦長で左右のバランスがいい感じでした。

 縫合線に沿って包丁を入れ、種に刃先を当てた状態でぐるりと一周切り込みを入れ、その左右を優しく掌で持ちながら軽くひねると、果肉から種を簡単に外すことが出来ました。

 串切りにしてから手で皮をむきます。するするっと簡単に剥けました。果肉は一見しっかりしているように見えますが、食べてみるととてもジューシーで、優しく口の中でほぐれていき、甘味もしっかりとありました。糖度を計ると12.1~12.6度でした。

●長田白鳳の主な産地と旬

長田白鳳(ながたはくほう),桃

◆主な産地と生産量

 「長田白鳳」は発見された和歌山県紀の川市でしか栽培出荷されていません。農林水産省がまとめた2018年産の特産果樹生産動態調査で見ると、和歌山県出の栽培面積は27haとなっています。

 また、H25年度の生産量は136トンとなっています。

◆長田白鳳の収穫時期と旬

 「長田白鳳」は早生種で、6月の中下旬に収穫されます。その年の紀行にもよりますが、おおむね15日前後から1週間から10日間続きます。

 「長田白鳳」は他の産地では作られていないため、上記の和歌山での短い収穫時期が旬となります。

旬のカレンダー

品種 5月 6月 7月 8月
長田白鳳                        

< 出 典 >

 ※ 「紀の川市生まれの極早生モモ3姉妹」和歌山県ホームページより

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