シャトールージュ:来歴や特徴と産地や旬

皮ごと食べられる赤いぶどう、シャトールージュ

●シャトールージュとは

◆シャトールージュの来歴

 「シャトールージュ」は山梨県甲州市において佐藤義紀氏が「シャインマスカット」と中国の品種「京秀」を掛け合わせて得られた実生から育成した欧州系二倍体の皮が赤いブドウ品種で、2018年に種苗法に基づく登録の申請が出されています。2023年12月の時点ではまだ登録されていない新品種です。

 詳しい来歴に関してはまだ情報が少なく、判明次第追記させていただきます。

 「シャインマスカット」のように皮ごと食べられる赤いぶどうとして注目され、既に市場にも出荷されています。

皮ごと食べられる赤いぶどう、シャトールージュ

◆シャトールージュの特徴

皮ごと食べられる赤いぶどう、シャトールージュ

 「シャトールージュ」は現在人気がある皮ごと食べられる「シャインマスカット」の特性を受け継ぎ、そこに「京秀」の赤い色が加わっています。

 果房は円錐状に仕立てられ、果粒は開花前後にジベレリン等のホルモン処理が行われることでほぼ種なしブドウとなります。

 皮は赤紫色で果粉はやや多く、果肉と密着しておりむくことはできませんが、薄いので皮ごと食べることができます。

 果肉は崩壊性で糖度が高く、酸味は少ないのでとても甘いぶどうとなっています。

皮ごと食べられる赤いぶどう、シャトールージュ

 農林水産省の品種登録データベースにはまだ特性の記載がありません。

◆実際に食べてみたシャトールージュの食味

 撮影試食した「シャトールージュ」は9月9日に阪急オアシスで2000円ほどで販売されていた果房460gほどのものです。

皮ごと食べられる赤いぶどう、シャトールージュ 皮ごと食べられる赤いぶどう、シャトールージュ

 外見から、ジベレリン処理された種無しブドウだろうと思いきや、撮影用にもぎ取った2粒はいずれも種が入っていました。その後食べ進んだ結果、今回購入した房に関してはおよそ3割くらいの粒に種が入っていました。

 食味的には、皮は薄く、皮ごと食べてもあまり気にならず、シャインマスカットのようなパリッとした歯触りで、香りと酸味があまり感じられないこともあって果肉はとても甘く感じました。糖度を計ってみると平均して18度前後ありました。

 今回は種入りが混じっていましたが、ほぼ完全に種無しであれば、シャインマスカットのように皮ごと食べられる甘くて美味しい赤いぶどうとして人気が出るのではないかと思いました。

●シャトールージュの主な産地と旬

◆主な産地と生産量

 「シャトールージュ」は山梨県で育成された品種ですが、個人が育成した品種だからか、山梨県のオリジナル品種としての扱いはされていないようです。

 まだ、栽培はわずかで、市場の認知度もとても低く、食味の良さを考えると広くアピールすれば人気が出ると思われるのですがまだ未知数です。

 また、本種より一手早く登録出願された長野県のオリジナル品種「クイーンルージュ(長果G11)」が本種と競合する同じようなタイプのブドウで、すでに登録も完了し2021年から本格的に出荷されるというニュースリリースがだされ市場的にも期待されており、山梨県やJAも栽培普及に力を入れるといいのではと思います。

◆シャトールージュの収穫時期と旬

 「シャトールージュ」の収穫時期は9月上旬ごろから中旬にかけてのようです。

旬のカレンダー

品種 8月 9月 10月 11月
シャトールージュ                        

< 出 典 >

 ※ 「シャトールージュ」品種登録データベース 農林水産省ホームページ

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