南国の陽蜜(ひみつ):来歴や特徴と産地や旬
●南国の陽蜜とは
「南国の陽蜜」は「陽蜜みかん」とも言われている宮崎県西都市で作られている極早生温州ミカンのブランドです。「陽蜜」は”ようみつ”ではなく、”ひみつ”と読み、『太陽の光をたっぷりと浴び蜜のように甘い』みかんであることと、『秘密にしておきたいほどおいしい』という意味が込められているそうです。
2009(平成23)年に、農林水産大臣賞を受賞しています。
◆南国の陽蜜の産地
「南国の陽蜜」が作られているのは宮崎県西都市にある宝財原(ほうざいばる)というところです。
2021年現在わずか4軒の農家が栽培出荷するこのみかんは、品種は「日南1号」という極早生温州みかんとしては各地で広く作られている品種ですが、その栽培方法が変わっています。
◆根域制限マルチ栽培で作られる南国の陽蜜
「南国の陽蜜」は露地栽培でありながら木の根域を制限したうえで、根元を特殊なマルチシートで覆い、必要に応じて点滴チューブで水分を与える栽培方法が行われています。これによって、自然の雨量に左右されることなく必要最小限の水分しか与えないことでみかんの木に適度なストレスをかけ果実の糖度をあげることができるそうです。
出荷の際には選果場で光センサーによって糖度10.5度以上・クエン酸1%以下という基準をクリアしたものだけを「南国の陽蜜」として出荷し、その中でも糖度12度以上のものは「南国の陽蜜・陽宝」として出荷されます。
◆南国の陽蜜の特徴
「南国の陽蜜」に使われている品種は「日南1号」で、果実自体の特徴は「日南1号」と同じです。
この「南国の陽蜜」は先に紹介したように、特殊な栽培方法によって、糖度が 高く甘いみかんであることと、このブランド名で販売されているものは全て光センサーを通しているので当たりはずれがないという事です。
◆実際に食べてみた「南国の陽蜜」の食味
撮影試食した「南国の陽蜜」は9月26日に購入したもので、果皮にはまだ緑の面の方が多い状態でした。
果実はどれも張りがあり、果面はしっとりとした手触りでした。
皮は薄く、手で剥くことができ、白い綿も少なく感じます。サジョウも薄く、袋ごと食べても気になりません。
食べてみると定評通り、甘味がしっかりとあり、程よい酸味が後口を占めてくれてさっぱりとした感じでした。糖度を計ると12.7度ありました。
◆南国の陽蜜の収穫時期と旬
「南国の陽蜜」は宮崎県で露地栽培されており、収穫時期は普通の露地栽培の「日南1号」と同じで、9月中旬頃から10月にかけて行われ、収穫の時期によって緑色が残っているものから後になるにつれ全体に黄色くなり、酸味も減っていきます。
品種 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | ||||||||
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南国の陽蜜 |
< 出 典 >
※ 【ふるさと納税】西都産みかん「南国の陽蜜」『陽宝』5kg(宮崎県西都市/露地栽培/送料無料)
※ 「特殊栽培で甘い!極早生みかん「南国の陽蜜(ひみつ)」JA宮崎経済連広報誌Mモーション2015年10月1日(276号)P.7-8
※ 品種登録データベース 農林水産省ホームページ