リンゴの品種>トキの特徴や旬の時期と主な産地
■トキとは?
●トキの来歴
「トキ」は、青森県五所川原市の土岐傳四郎氏によって「王林」と「紅月」を交配し得られた実生から育成したものとして青森県の種苗会社株式会社原田種苗が2001年(平成13年)に種苗法に基づく登録出願、2004(平成16)年に品種登録されています。
しかし、その後の遺伝子調査により「王林」と「ふじ」の交配種である可能性が非常に高いという結果が出ています。
●トキの特徴
トキの果実の大きさは300g~400g程で、丸い形をしており、果皮は黄緑色から黄色で、太陽に当たっていた面がうっすらと紅色になります。
果肉はふじよりも緻密で果汁が多く、香りが非常に強く出ます。標準的な糖度は14~15度に対して酸味が穏やかで甘く感じるリンゴです。
農林水産省の品種登録データベースには以下の通り記載されています。
『-----
果実の型は円、王冠は弱、がくの開閉、がくあの深さ及び広さは中、こうあの深さは浅、こうあの広さ及び果実の大きさは中、
果皮の地色及び果皮を被う色は黄、量は少、被う色の強さは淡、さびの位置は側面、量は無~僅か、さび状果点は無、果点の大きさ及び密度は中、スカーフスキンは無、果皮のろう質は少、粗滑の程度は中である。
果梗の長さは長、太さは太、肉こうの有無は無である。
果心の形は広楕円、大きさは中、果肉の色は黄、褐色化及び硬さは中、肉質は密、蜜の多少は無~僅か、甘味は中、酸味は弱、渋味は無、香気は少、果汁の多少は多、種子の形は倒卵、大きさは中である。
発芽期及び開花期は中、成熟期は中で育成地においては10月上旬である。
後期落果は無~僅か、普通貯蔵性及び冷蔵貯蔵性は中、心かびの発生は無~僅かである。
「王林」と比較して、果実の型が円であること、果梗が長いこと等で、「きおう」と比較して、さび状果点が無いこと、果梗が長いこと等で区別性が認められる。
-----』以上、抜粋。
●実際に食べてみたトキの食味
2020年に入手したのは長野県産で10月3日でした。
果皮は全体に黄緑からほぼ黄色に近い位色付いたもので、部分的にほんのり赤味もさしていました。
果肉はしっかりとした歯触りがあり果汁も多く、甘味は強すぎずそれでいて酸味のとのバランスが良く美味しいリンゴでした。
■トキの主な産地と食べ頃の旬
●トキの主な産地
トキは主に青森県で作られています。
農林水産省がまとめた特産果樹生産動態等調査によると平成29年産のトキの栽培面積は全国で376.5haで、そのうち約88%が青森県となっています。その他は秋田県と長野県、北海道、宮城県、福島県、山形県でも少し作られています。
●トキの収穫時期と食べ頃の旬
トキの収穫期は9月末から10月中旬頃で約1カ月間ほどです。貯蔵期間は2ヶ月ほどとされているので、食べ頃の旬の時期は10月から11月といえます。
品種 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | ||||||||
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トキ |