●三尺バナナの分類と特徴
◆三尺バナナとは
分類:ショウガ目 > バショウ科 > バショウ属
学名:Musa acuminata (AAA Group) ‘Dwarf Cavendish’
英名:Dwarf Cavendish、Dwarf banana
和名:三尺ばなな
別名:沖縄バナナ、単にバナナ
三尺バナナは学名「ドワーフ・キャベンディッシュ」”Musa acuminata (AAA Group) ‘Dwarf Cavendish’”で、英名でもドワーフ・バナナと呼ばれています。一般のスーパーで売っているフィリピンのバナナはほとんどがジャイアント・キャベンディッシュという品種で、それよりも少し短く小さめのバナナです。
名前の由来は、このバナナの木は背丈が「三尺(約90cmぐらい)」ぐらいでも実がなる事に因んでいます。
学名に付いているの”Dwarf’”も『小びと』や『特別に小さい動植物』を意味する言葉です。これもバナナそのものが小さいという意味ではなく、バナナの木(偽茎)の高さに因んでいます。
ドワーフ・バナナは世界各地の熱帯地域で栽培されている最も一般的な品種となっています。日本では「島バナナ」と共に沖縄で多く栽培されていることから沖縄バナナとも呼ばれています。
一般に「三尺バナナ」と呼ばれるのは、沖縄や鹿児島など国内で栽培収穫されている「ドワーフ・キャベンディッシュ」を指すので、ここでは国内産の「三尺バナナ」に関して紹介していきます。沖縄で単にバナナと言えば本種をさしています。
◆三尺バナナの特徴
三尺バナナの果実は一般的なジャイアント・キャベンディッシュによく似ていますが、それを少し小さくした大きさです。
沖縄をはじめ国内では本種の栽培可能北限となっていることから、通常は一般のバナナのような黄色い状態ではなく、全体に緑色の状態で収穫出荷されています。
緑色の状態のものはヒモなどを使って室内に釣り下げておくことで追熟し、数日のうちに写真のように少し黄色っぽくなり、食べ頃となります。早く追熟させたい場合はリンゴと共に一晩ポリ袋などに入れてから吊り下げます。
◆実際に食べてみた三尺バナナの食味
三尺バナナは完全に黄色くなる前あたりが食べ頃となります。食べ果食味は、むちっとした粘りが感じられ、甘味と共にほんのり酸味もあってバナナ特有の香りもしっかりとあり、一般的なバナナよりも味に広がりがありとても美味しいです。
●三尺バナナの主な産地と旬
◆主な産地と生産量
国内での主な産地は沖縄県と鹿児島県で、東京都(八丈島など)でも少し作られています。また、本州でも一部で温室栽培がおこなわれています。
沖縄での流通量は年間およそ2000トンほどとなっています。
◆三尺バナナの収穫時期と旬
三尺バナナは熱帯性の果物で、年間通して収穫出荷されていますが、流通量が増えるのはやはり夏です。
品種 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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三尺バナナ |
< 出 典 >
※ 「沖縄における希少作物の産地化及び観光資源化検討調査」平成 30 年度 沖縄振興実現調査 内閣府沖縄総合事務局