プラムコット(Plumcot):来歴や特徴と産地や旬
●プラムコット(Plumcot)とは
プラムコットと呼ばれるものはスモモ(プラム)とアンズ(アプリコット)の掛け合わせで生まれたハイブリッド種で、厳密には大まかな交配の割合によってプラムコット、プルオット、アプリウムの3つのタイプがあります。ただ、日本ではまだあまり認知されていない事もあり、それらすべての総称として用いられていることが多いように見受けられます。
スモモ(プラム)やアンズ(アプリコット)には沢山の品種があり、それらの交配組み合わせによってプラムコットにもいくつもの品種が生み出されています。
◆3つのタイプ
プラムコット(Plumcots)
アプリプラム(apriplums)とも呼ばれるもので、スモモとアンズを交配し、その実生から選抜された第一世代のハイブリッド種で、およそ交配割合が50%:50%のタイプです。
「プラムコット(Plumcots)」はアメリカの植物学者・園芸家・育種家であるルーサー・バーバンク(Luther Burbank)氏が1880年代1890年代にかけ日本から数多くのスモモや梅などの苗木を輸入し、様々な交配を試み、その中で、世界で初めてスモモとアンズの交配種を生み出し、プラムコットと名付けたとされています。
プルオット(Pluots)
プルオットはスモモとアンズの交配種(プラムコット)に更にスモモを掛け合わせた第二世代以降の品種で、よりスモモに近い特徴を受け継いだものです。
アメリカの育種家フロイド・ザイガー(Chris "Floyd" Zaiger)氏によって20世紀後半に発表されています。
アプリウム(Apriums)
アプリウムまたはアプリアムともいうものは上記で出てきたフロイド・ザイガー(Chris "Floyd" Zaiger)氏が開発したもので、アンズとスモモを幾度か交配させて生まれた複雑なハイブリッド種とされ、その特徴はアンズに近いものとなっています。
◆プラムコットの特徴
撮影試食したプラムコットは8月中旬に購入した山梨県産のものです。品種名は不明で、単にプラムコットとして売られていました。
外見的にはほぼスモモで、平均果重は73.5g。果皮色は全体に一様に赤く着色し、断面で見ると果肉は黄色で、種子の周りも着色はありませんでした。
外見や果肉の感じはほぼスモモと同じなので、もしかしたらプルオットなのかもしれません。
◆実際に食べてみたプラムコットの食味
試食したプラムコットはしっかりと熟した状態で、食べてみると果肉は柔らかくジューシーでとてもくちどけが良かったです。
食味は、甘味は強くはないのですが、酸味がとても弱く、その分甘く感じられました。特に甘い訳でもないけど美味しく感じました。この味わいはやはりスモモとは違う印象を受けます。
●プラムコットの主な産地と旬
◆主な産地と生産量
プラムコットの栽培面積や収穫量などの正確な記録は見当たらず不明です。
主な産地はスモモの主な産地と同じく山梨県や長野県だと思われます。ただ、生産者は少なく、市場に流通する数はわずかです。
◆プラムコットの収穫時期と旬
プラムコットにも品種が色々あり、品種によって収穫時期が違うと考えられるので一概には言えませんが、おおむねスモモの時期と同じと考えられそうです。
今回撮影したのは8月中旬だったので、この品種に関しては7月中旬頃から8月中旬頃までと思われます。
品種 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | ||||||||
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プラムコット |
< 出 典 >
※ 「Pluots」wikipedia
※ 「Luther Burbank」wikipedia