紅香のしずく:来歴や特徴と産地や旬

紅香のしずく,スモモ,プラム

●紅香のしずくとは

◆紅香のしずくの来歴

 「紅香のしずく」は苗木の生産販売会社、株式会社イシドウの紹介では、『青森県南部町の堀内氏の混植園より発見された品種』となっています。種苗法に基づく品種登録はされていません。

◆紅香のしずくの特徴

 「紅香のしずく」の果実は果重130gほどで果形は豊円形。果皮色は全体的に濃紅色で果粉の付き方は中くらい。

紅香のしずくの断面と果肉,スモモ,プラム

 果肉は果皮と同じような濃紅色で、肉質はやや硬めで滑らか。糖度は16度にまでなり果汁も多く食味食感ともに良好なスモモとなっています。

紅香のしずくの断面と果肉,スモモ,プラム

 また、日持ち性がとても良く、店頭で1カ月近くも鮮度保持が可能とされ、これも大きな特徴となっています。

◆実際に食べてみた紅香のしずくの食味

 撮影試食した「紅香のしずく」は9月2日に百貨店で購入した青森県産で、6個入り税込み500円ほどでした。

紅香のしずく,スモモ,プラム

 果実は全体に濃く色付いていて、大きさは一般的なスモモと同じくらいでしたが、計った平均果重は88gだったので「紅香のしずく」としては小さい物だったという事なのでしょう。

 切ってみると、果肉は驚くほど濃い紅色で血の色を思わせるほどでした。写真では縫合線と直角に切った断面を見せていますが、縫合線に沿って一周切り込みを入れて左右をひねると、身と種子がはずれ、綺麗に半割にすることが出来ました。

紅香のしずくの断面と果肉,スモモ,プラム

 食べてみると、果肉はやや食感が硬めですが果汁感もあり、甘味と酸味が感じられるのですが、何となく一体感がなく不思議な感じがしたので、少しずつ食べ進めてみると、果芯側と果皮側の果肉の味が違うようでした。果芯側は甘味が強く酸味があまりないのに対し、果皮側は酸味とタンニンの渋みのような味が顕著で、一緒に食べた時に別々のものが口に入っているような印象を受けた気がします。

 こんな表現をすると美味しくないかのように思われてしまいそうですが、個性が強いとはいえ食味、食感ともに美味しいスモモでした。

●紅香のしずくの主な産地と旬

紅香のしずく,スモモ,プラム

◆主な産地と生産量

 「紅香のしずく」は全国的生産者が少なく、令和元年産特産果樹生産動態等調査には記録がありませんでした。

 主な産地はこのスモモが発見された青森県です。 苗木は一般に販売されているので、その他の産地でも栽培されている農園はあると思いますが、直売所などに並ぶ程度だと思われます。

◆紅香のしずくの収穫時期と旬

 「紅香のしずく」の収穫時期は山形県で8月下旬となっています。また、本種は収穫後の日持ちが良いのも特徴です。入手できるのは8月下旬頃から9月上旬にかけてとなります。

品種 7月 8月 9月 10月
紅香のしずく                        

< 出 典 >

 ※ 「紅香のしずく BENIKA NO SHIZUKU」株式会社イシドウ

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