バートレット(bartlett pear)<洋ナシの品種

バートレット(bartlett pear)<洋ナシ

■バートレットとは?

●バートレット=ウィリアムズ(英)bartlett pear ,Williams Pear

 バートレットは1770年頃イギリスで発見された西洋梨で、イギリスでは"ウィリアムズ・ボン・クレティエン"と呼ばれていました。

 その西洋梨を1799年にアメリカのジェームズ・カーター(James Carter)氏が輸入しアメリカで栽培を始めました。その後その梨が植えられている土地を取得したエノク・バートレット(Enoch Bartlett)氏によって世間に広められることになったのですが、実はバートレット氏はその梨の木のルーツを知らず、梨の名前に自分の名前を冠して広めてしまっていました。後の1828年に改めてイギリスから"ウィリアムズ・ボン・クレティエン"が輸入され、実は同じものであったと言うことが判明したそうですが、その頃には既にバートレットという名称が定着してしまった状態でどうにもならず今日に至るとのことです。

バートレット(bartlett pear)<洋ナシ

●バートレットの特徴

 大きさは220~280g程でこれぞ洋ナシ型という綺麗な下膨れの形をしています。果皮は未熟なうちは黄緑色ですが、熟すにつれ黄色が強くなり、全体に黄色くなって果梗の付け根辺りやお尻の部分が少し柔らかくなったくらいが完熟の状態となります。

バートレット(bartlett pear)<洋ナシ

 未熟なうちは果肉がやや固いですが、完熟すると柔らかく滑らかな食感となり、とてもジューシーで、西洋梨の中では甘味はそれ程強くない方ですが、甘味と共に程よい酸味が楽しめます。

 何よりもバートレットは完熟した時の芳醇な香りが強い西洋梨です。

●缶詰に用いられる品種でもあります

 バートレットは、完熟する少し前まで果肉が固く、肉崩れしにくいということもあり、古くから缶詰用に加工される代表的な品種としても知られています。

 また、完熟してもそれ自体の甘味は少ないので、あえてやや固めの物をコンポートにすると甘さを加えることができ、バートレットの芳醇な香りも活かすことができます。

■バートレットの主な産地と旬

●全国のバートレットの栽培面積

 政府がまとめた平成30年産のバートレットの栽培面積です。これを見ると北海道から東北にかけてが主な産地で、ここ数年、青森県と北海道が同じくらいの面積で1位2位を争っています。次いで山形県、秋田県となっています。

バートレットの主な産地と栽培面積

●バートレットの収穫時期と旬

 バートレットは早生種の西洋梨で、熟期は8月下旬から9月初旬となっています。収穫は早いところでは8月初旬頃から始まり9月中旬頃までで、収穫後1週間から3週間追熟させた頃が食べ頃となります。

旬のカレンダー 7月 8月 9月 10月
バートレット                        

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