エスティバル:来歴や特徴と産地や旬
●エスティバルとは
◆エスティバルの来歴
「エスティバル」は山形県天童市で発見された「プレコース」の選抜系とされる西洋梨で、詳しい来歴については資料が見つからずわかりませんでした。
この苗木を販売されている株式会社イシドウに問い合わせたところ、1990年前後に天童市で「プレコース」を栽培している農園で発見された枝変わりを選抜育成したものだそうです。
市場にもわずかしか出回らない希少な品種で、「エスティバル」に関する情報もとても少ないです。
◆エスティバルの特徴
「エスティバル」の果実は「プレコース」とよく似ていますが、やや大きく、果形は西洋梨らしい下膨れした瓢箪型になる傾向があります。ただ、今回撮影したものは370g前後で、背が高く首まで太いものが多かったです。
株式会社イシドウの紹介では果重400g位になるとされ、果形は大型のひょうたん形となっています。
果皮色は黄緑色から熟すにしたがって淡黄色になり、果肉は緻密で柔らかく多汁となっています。
◆実際に食べてみたエスティバルの食味
撮影試食した「エスティバル」は山形県産で8月21日に購入したものです。果重は370g前後で果皮はまだ黄緑色でした。
追熟させる前に試食した時は、果肉が硬く甘味も少なくて美味しいとは言えない状態でした。
室内で3日ほど追熟させると果皮は黄色くなり、食べてみると果肉も柔らかくジューシーで、洋梨らしい香りも出ていました。
果肉は緻密で甘味も増していました。糖度を計ると追熟前は10.8度しかありませんでしたが、追熟後は13.5まであがっていました。
ただ、食感的には「ラ・フランス」などの方がなめらかで、「エスティバル」は舌にサラサラした粒感がありました。
●エスティバルの主な産地と旬
◆主な産地と生産量
主な産地はこの品種が発見された山形県です。
「エスティバル」を栽培している農園は少なく、大規模に生産している農園もほとんどないと思われ、市場にも極わずかしか出回りません。
◆エスティバルの収穫時期と旬
「エスティバル」の収穫時期はその年の気候にもよりますが山形県で8月10日頃となっています。
収穫時期が8月10日頃から1週間として、そこから追熟期間1週間程とすると、食べ頃の時期は丁度お盆にお供えし、お盆明けに食べるのにちょうどいい時期となります。
品種 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | ||||||||
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エスティバル |
< 出 典 >
※ 「エスティバル ESTIVAL」株式会社 イシドウ ホームページ