瑞鳥(ずいちょう):来歴や特徴と産地や旬
●瑞鳥(ずいちょう)とは
◆鳥取大学が育成した大玉の青梨品種
「瑞鳥(ずいちょう)」は国立大学法人鳥取大学で「TH3」(「おさ二十世紀」の自殖後代)に「真寿」(「おさ二十世紀」×「新水」)を交配して得られた実生から選抜育成された大玉になる青梨の品種です。「優秋(ゆうしゅう)」とは同じ組み合わせから生まれた兄弟品種です。
2009年に鳥取大学により登録出願され、2010年に品種登録されています。
「瑞鳥(ずいちょう)」と「優秋(ゆうしゅう)」はともに「二十世紀」の突然変異とされる自家和合性品種である「おさ二十世紀」の孫にあたります。
◆瑞鳥(ずいちょう)の特徴
瑞鳥(ずいちょう)の果形は円形からやや扁平した円形で、果実が500~600gと大きいのが特徴。
鳥取県のホームページでは果重600g、糖度12度で大玉で優美な外観を持ち、糖、酸のバランスに優れていると紹介されています。
農林水産省の品種登録データベースには以下の通り記載されています。
『-----
果実の形は円形、梗あの深さはやや深、梗あの幅はやや広、がくあの深さは深、がくあの幅はやや広、果実の大きさはかなり大、
果皮の色は黄緑、果点の大きさは中、果点の粗密は密、
果柄の長さは中、果柄の太さはやや太、肉梗の有無は有、
果芯の形は短紡錘形、果芯の大きさは中、
果肉の色は黄白、果肉の硬さは軟、果肉の粗密はやや密、果実の甘味は高、果実の酸味は中、果汁の多少は多、
種子の大きさは中、種子の形は卵形、
開花始期は中、成熟期は中である。
出願品種「瑞鳥」は、対照品種「ゴールド二十世紀」と比較して、果実の大きさがかなり大であること、果実の甘味が高であること等で区別性が認められる。
-----』 以上、抜粋。
◆実際に食べてみた瑞鳥(ずいちょう)の食味
今回入手したものは兵庫県香住産のものです。
果肉はみずみずしく、かじった時に青梨らしいシャリ感があります。
ほど良い甘みとさわやかな酸味もあり、甘味酸味のバランスはリンゴを思わせるような感じの味わいでとても美味しい梨した。
●瑞鳥(ずいちょう)の主な産地と旬
◆主な産地と生産量
主な産地は鳥取県ですが、本種は鳥取県オリジナルというわけではなく、他の梨産地でも栽培可能となっています。
デビューして10年ほど経った現在、まだ生産者はあまり多くはなく市場に出回る量は少ないです。政府の特産果樹生産動向調査には記載されていません。
◆瑞鳥(ずいちょう)の収穫時期と旬
瑞鳥(ずいちょう)の収穫時期は8月下旬ごろから始まり、9月中旬ごろまでとなっています。
品種 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | ||||||||
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瑞鳥 |