黄王(きおう)の来歴や特徴と産地と旬
■きおうとは?
◆黄王(きおう)の来歴
きおうは岩手県園芸試験場(北上市)において、1983(昭和58)年に「王林」に「はつあき」を交配し、できた種子を翌年まき、その実生を高接ぎしたものの中から選抜育成された果皮色が黄色いリンゴです。1991(平成3)年に登録出願、1994(平成6)年に品種登録されています。
出願時の名称は「岩手1号」となっていました。
◆外見や味の特徴
黄王の表皮は黄色く全体に丸い形をしています。大きさは300~350g程でリンゴの中では中くらい。
2016年に入手したものは青森県産のもので、優しい歯触りと、甘味酸味ともに穏やかでさっぱりとした美味しさが楽しめました。
2017年にりんご侍にて購入した物はやや大きめで、果肉は緻密で果汁も多く、しっかりとした甘みと酸味がバランスよく感じられとても美味しいリンゴでした。
2022年に購入したものは果皮の色がまだ緑色で、果肉がまだしっかりとした歯触りがあり、甘味と共に活き活きとした酸味があって、これはこれでとても美味しかったです。
◆品種登録された「きおう」の特徴
農林水産省の品種登録データベースには以下の通り記載されています。
『- - - - -
果実の外観は円,がくの開閉は中,がくあの深さ及び広さは中,梗あの深さ及び広さは中である。果実の大きさは中(270g程度),果皮の地色及び果皮を被う色は黄,色の強さは中,色の型は縞不明,色の量は中である。
さびの量は無~僅か,果皮の光沢,ろう質及び果面の粗滑の程度は中である。
果梗の長さ及び太さは中,肉梗の有無は無である。
果肉の色は白,硬さは中,きめは密である。
蜜の多少は無~僅か,甘味は中(糖度14度程度),酸味は中,果汁の多少は多,種子の数は中である。
成熟期は育成地において9月上旬で早,自家結実性は低,早期落果及び後期落果は無~僅か,果実の生理障害の多少は少,普通貯蔵及び冷蔵貯蔵は長い,心かびの発生は無~僅かである。
- - - - - -』以上抜粋。
●主な産地と旬
◆主な産地と生産量
主な産地は青森県と岩手県で、政府がまとめた平成25年産の栽培面積を見ると青森県が208.9ha、岩手県が107.1haでそれに続き、残るは北海道の2haのみとなっています。
平成30年産特産果樹生産動態等調査では青森県194.7ha、岩手県96.8ha、そして北海道が2.2haとなっています。
◆きおうの収穫時期と旬
8月の下旬頃から収穫が始まり9月下旬頃まで続きます。食べ頃の旬は9月から10月中旬です。
旬のカレンダー | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | ||||||||
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きおう |