紅はつみ:来歴や特徴と産地や旬

紅はつみ ベニハツミ りんご

●紅はつみとは

◆紅はつみの来歴

 「紅はつみ」は地方独立行政法人青森県産業技術センターが1992(平成4)年に「つがる」に「さんさ」を交配し、得られた実生から選抜育成され、「青り26号」として二次選抜の後、2016(平成28)年に 「紅はつみ」として品種登録出願、2018(平成30)年に品種登録されたリンゴです。

◆紅はつみの特徴

 「紅はつみ」は果重300~350gで果形は縦長の楕円です。(撮影したものは260g前後でした)

 果皮は黄緑色の地に鮮やかな赤色に色付きやすく、全体に赤く色付いたものが多いです。

 果肉は硬さ的には中くらいとなっており、糖度は13~14%、酸度0.4%程度となっており、9月上旬に収穫できるリンゴとしてはしっかりとした味わいです。

 貯蔵性は20度の室温で1週間ほど、普通冷蔵で1ヶ月程度と長期貯蔵には向かないようです。

(※地方独立行政法人青森県産業技術センターホームページより)

紅はつみ ベニハツミ りんご

 農林水産省の品種登録データベースには以下の通り記載されています。

『-----

 果実の大きさは中、果実の形は楕円形、果実の王冠の強弱は無又は弱、果実のがくの開閉は小、

 果皮のろう質の多少は無又は少、果面の粗滑は滑、果皮の地色は黄緑、果皮を被う色の面積は大、果皮を被う色は赤、果皮を被う色の濃淡は濃、果皮を被う色の型は全面着色、梗あ周辺のさびの量は中、果実側面のさびの量は中、がくあ周辺のさびの量は中、果点の数は中、果点の大きさは小、スカーフスキンの多少は無、

 果柄の長さは中、果柄の太さは中、梗あの深さはやや深、梗あの幅は中、がくあの深さはやや深、がくあの幅はやや広、

 果肉の硬さは中、果肉の色は白、果実の甘味は中、果実の酸味はやや低、果実の蜜の多少は無又は極少、果心の形は広楕円形、

 開花始期は中、収穫期は早である。  

 出願品種「紅はつみ」は、対照品種「つがる」と比較して、果皮を被う色の面積が大であること、果皮を被う色の型が全面着色であること等で区別性が認められる。

 対照品種「未希ライフ」と比較して、果皮を被う色の型が全面着色であること等で区別性が認められる。

-----』以上、抜粋。

◆実際に食べてみた紅はつみの食味

 今回入手したものは青森県産で10月初旬でした。果皮は全体に濃く赤色に色づいているものが多い中、やや色が薄く、尻の部分が黄色い物もありました。

紅はつみ ベニハツミ りんご

 食感は少し柔らかく、収穫してから少し日にちが経っている感じでしたが、果汁は多く甘みもしっかりとあり、酸味も程よく、この時期に出回るリンゴとしては美味しいです。来年は収穫されて間がない物を食べてみたくなりました。

●紅はつみの主な産地と旬

◆主な産地と生産量

 「紅はつみ」は地方独立行政法人の青森県産業技術センターで生み出された品種で、品種登録は青森県ではありませんが、当面の間、苗木は青森県内だけに限定されています。従って、現在の生産地は青森県の身という事になります。

 まだ、品種登録されたばかりなので栽培数も少なく、市場にはわずかしか出回っていませんが、今後増えてくるでしょう。

◆紅はつみの収穫時期と旬

 「紅はつみ」は早生種で、収穫時期は9月上旬と早い時期で、青森県では「つがる」よりも早いです。

 貯蔵性はあまり高くないので、食べ頃の旬も収穫時期とほぼ同じとなります。

旬のカレンダー

品種 8月 9月 10月 11月
紅はつみ                        

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