たまみ/タマミ<柑橘の品種
■たまみとは?
●「清見」×「ウイルキング」
たまみは1980(昭和55)年に農林水産省果樹試験場興津支場(現農研機構、静岡県静岡市)において、「清見」に「ウイルキング」を交配し、その実生から選抜育成されたミカンで、2004(平成16)年に「みかん農林15号」として農林認定されるとともに登録出願、2005年に公表され 2006年に品種登録されています。
●品種登録データベースでみるたまみの特徴
農林水産省の品種登録データベースには以下の通り記載されています。
『・・・・・果実の形は扁球、果形指数はやや大、果頂部の形は陥没、放射条溝の有無は無、凹環の有無は不明瞭、果梗部の形は切平面、放射条溝の多少は無である。果心の充実度は粗、大きさは小、果実の重さは中、果皮の色は橙、油胞の大きさ及び密度は中、凹凸は凸、果面の粗滑はやや滑、果皮の厚さはかなり薄、果皮歩合は小、剥皮の難易は易である。じょうのう膜の硬さは軟、さじょうの形は中、大きさは小、色は橙である。果汁の多少は多、甘味は高、酸味は低、香気の多少は多、種子数は中、胚の数は単胚である。発芽期及び開花期は中、成熟期は早で育成地においては1月中旬である。隔年結果性はやや高、浮皮果の発生は少、裂果の発生は無、貯蔵性は中である。・・・・・』
以上抜粋。
●実際に食べてみたたまみの特徴
大きさは150gほどで果頂部(お尻の部分)が凹んでいて、果梗部(頭の部分)は平らです。外見的には温州ミカンと似ていて、果皮の色は橙色。
果皮が2㎜程ととても薄く柔らかい上、手でも簡単に剥くことができます。そして何と言ってもジョウノウ膜が非常に薄く破れないように房取りするのが難しいくらいなので、そのまま食べても全然気になりません。
艶のあるプリッとしたサジョウも柔らかく、口に含むと果汁がほとばしる感じです。味的には、とても甘味が強く、酸味があまり感じられません。糖度は12度前後のようです。
香りが良いのも好印象です。
種が少し入っていますが、気になるほどではありません。
■たまみの主な産地と旬
●主な産地と生産量
農林水産省が発表した平成25年産特産果樹生産動態等調査によると全国の収穫量は以下の通りとなっています。
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上島町、今治市 |
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静岡市、藤枝市、焼津市 |
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蒲郡市 |
計 |
53.4 |
最も多く造っているのは愛媛県となっています。その他は静岡県と愛知県の実となっていますが、和歌山県などこれら以外の地域でも個々の農園で少量の栽培が行われているようです。
●たまみの収穫時期と旬
収穫時期は1月中旬頃からとなっており、食べ頃の旬は1月下旬から3月下旬辺りまでとなります。
旬のカレンダー | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | ||||||||
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たまみ |