華かがり:来歴や特徴と産地や旬
●華かがりの来歴
◆華かがりの来歴
「華かがり」は岐阜県農業技術センターが2007(平成19)年に「美濃娘」と、同センターの育成種で果実が大きい系統「9-2-3」を交配させ、出来た実生から選抜育成されたイチゴ品種で、2015(平成27)年に登録出願、2017(平成29)年に品種登録されています。
岐阜県のオリジナル品種としては「濃姫」「美濃娘」に次ぐ3種目となります。
岐阜県のホームページによると、名称は岐阜県内イチゴの主力産地である岐阜地域のシンボル「金華山」の「華」と、赤々と燃 える清流長良川の鵜飼いの「かがり火」をイチゴの赤く大きな果実に見立て、この 両者を重ねあわせて付けられたそうです。
品種登録されたばかりのいちごですが、苗は2016年から供給が始まっており、2018年には本格的に出荷も始まっています。
◆華かがりの特徴
「華かがり」の特徴は
1.平均果重が20.8gと大粒になる傾向がある。
2.乱果形、奇形果が発生しにくい。
3.果皮が全体に赤く色付きやすく艶がある。
4.果肉は白く、肉質が緻密で多汁。果芯部の空洞ができない。
などです。
「華かがり」の特性として農林水産省の品種登録データベースには以下の通り記載されています。
『-----
果実の大きさは極大、果実の縦横比は縦長、果実の形は円錐形、
果皮の色は赤、果実の光沢の強弱は強、そう果の落ち込みは落ち込み小、
果実のがく片の付き方は水平、果径に対するがく片の大きさはやや大、
果実の硬さは硬、果肉の色は橙赤、果心の色は淡赤、果実の空洞は無又は小、季性は一季成りである。
出願品種「華かがり」は、対照品種「美濃娘」と比較して、果実の大きさが極大であること、第1番果と第2番果の果形の差がかなり小であること等で区別性が認められる。
対照品種「濃姫」と比較して、花の数が少であること、第1番果と第2番果の果形の差がかなり小であること、果実の硬さが硬であること等で区別性が認められる。
-----』以上、抜粋。
◆実際に食べてみた華かがりの食味
今回入手したものは阪神百貨店で売っていたものです。
粒は大きめでどれも綺麗な円錐形、全体に色付きもよく艶もありました。
味的には、糖度はそれほど高くない感じでしたが、甘味酸味のバランスは良く、普通に美味しいイチゴといったところです。
●華かがりの主な産地と旬
◆主な産地と生産量
「華かがり」は岐阜県のオリジナル品種ということで、岐阜県内でのみ生産されています。
栽培が始まってまだ間がないですが、これまでの「濃姫」や「美濃娘」に比べ収量が格段に多いそうなので、今後一気に切り替えが進み出荷量が増えてくると思われます。
◆華かがり収穫時期と旬
「華かがり」は早生種で、収穫は11月下旬頃から始まるようですが、最盛期は3月~4月上旬をピークに5月下旬頃まで続くようです。
食べごろの旬は3月です。
品種 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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華かがり |