インドネシア産 Oliji Banana(キャベンディッシュ):特徴と産地や旬
●オリヂ・バナナの品種と特徴
◆品種はキャベンディッシュ
分類:ショウガ目 > バショウ科 > バショウ属
学名:Musa acuminata (AAA Group)
英名:Cavendish
インドネシアで作られているオリヂ・バナナの品種は「台湾種・キャベンディッシュ」としか紹介されておらず、オリヂブランドを展開するグレートジャイアントフーズに問い合わせしても何の返答もなくこれ以上詳しいことは分かりませんでした。
「キャベンディッシュ」とは大きく”Musa acuminata (AAA Group) ”の品種群を指すことから、その中のどの品種なのかによって微妙に特徴などが違ってきます。「台湾種」の系統のキャベンディッシュという事だと思われますが、ここではオリヂ・バナナとしてその特徴や食味などを紹介していきます。
インドネシアはバナナの生産量がインド、中国に次いで第3位(総務省統計局「世界の統計2022」)の大きな産地ではありますが、日本に輸入されている量は少なく、総輸入量の0.26%(2019年)しかありません。
◆キャベンディッシュの特徴
入手したオリヂ・バナナは14本の大きな房で、まだ全体に黄緑色の状態でした。2日間、段ボール箱の中に入れ、フタをした状態で室内においておくとほぼ全体に黄色く追熟しました。(写真は撮影のため吊るしていますが、追熟は吊るした状態ではうまく行かないことが多いです。)
オリヂ・バナナはこれくらい色が黄色くなった状態で皮はすでにかなり柔らかくなっており、房ごと吊るすと数本は上の果梗近くが破れて落ちそうになりました。
ジャイアントキャベンディッシュに比べわずかですが小ぶりな気がします。ただ、形はほぼ同じで、北蕉などのような太さはありません。
◆実際に食べてみたインドネシア産オリヂ・バナナ(キャベンディッシュ)の食味
果梗はまだ黄緑色が残っている状態でしたが、皮は柔らかくスっとむくことが出来ました。
皮をむくとバナナらしい花のような甘い香りが強く、食べた食感もモソモソした感じもなく、それでいてネットリしすぎることもなくとてもいい。そして甘味もしっかりとありとても美味しいバナナでした。
計ってみた糖度は22.7度ありました。また、今回入手したものは14本の房で500円あまりだったので、価格も手頃でした。
近頃フィリピンだけでなく、様々な国から色々なブランドのバナナが輸入され、店頭に並ぶようになりましたが、このオリヂ・バナナも見かけたら是非食べてみてください。
< 出 典 >
※ 「Oriji Banana」グレートジャイアントフーズジャパン株式会社 ホームページ
※ 「Bananas and Plantains」John Charles Robinson、 Víctor Galán Saúco p.26
※ 「バナナの輸入」東京税関 令和2年9月16日