セミノール < 柑橘類

セミノール,タンゼロ,みかん

●セミノールの来歴や特徴

◆セミノールの来歴

 セミノールは1910年代にアメリカのフロリダ州にあるアメリカ農務省の試験場で育成され、1931年に農業植物学者ウォルター・テニソン・スウィングルによって発表された「ダンカングレープフルーツ」と「ダンシイタンゼリン」の一代雑種とされ、ハイブリッド柑橘のタンゼロ類にあたります。同じくアメリカで生まれたタンゼロのミネオラとは外見があまり似ていませんが兄弟にあたります。

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 日本には1955年に田中長三郎博士によってカリフォルニア大学を通じて導入されました。現在栽培されているものはその中の枝変わりを育成されたものとされています。

◆セミノールの特徴

 セミノールの果実は、形は温州みかんと似ていますが、 表面がつるっとしており、皮がやや固めで美しい赤橙色をしています。大きさは150g~200gほどです。

セミノール,タンゼロ,みかん,断面

 果肉も濃い赤橙色で果汁が非常に多く、ジョウノウも薄いためジョウノウ膜ごと食べることができます。ただ、手で皮を剥けなくはないですがジョウノウ膜が薄炒め破れて果汁が滴りやすく難しいです。

 食べるときはナイフで皮を剥いてしまうほうが食べやすいかもしれません。味は甘み酸味共にしっかりとあり濃厚で美味しく、また、独特の強い香りが楽しめます。

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●セミノールの選び方と保存方法

◆美味しいセミノールやミネオラの選び方

 セミノールを選ぶときは、色が濃く鮮やかで、艶と張りがあるものを選びます。そして、手に持ったときにしっかりと重みを感じるものが果汁がたっぷりと含まれているものです。

◆保存方法

 室温で1週間ほどは大丈夫ですが、乾燥しないようナイロン袋などに入れ、冷蔵庫に入れておく方が無難です。

●セルの美味ミノーしい食べ方

◆皮を剥かず串切りにする

 セミノールには種がたくさん入っています。この種は果芯付近に集中しているので、ナイフを果芯からやや外側に向けて切りこみを入れていく、種ごと果芯部分を残すように串切りにしていくことで種がない状態に切り分けられます。そうやって串切りにしてから皮を削ぐようにナイフで皮をむくと食べやすいです。

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◆ジュースに

 果汁が非常に多いので、絞ってジュースにしやすい。そのジュースでゼリーやシャーベットなども作れます。

◆皮を料理に

 皮の内側の白い部分をナイフで綺麗に削ぎ取り、綺麗なオレンジ色の表面を細切りやみじん切りにし、サラダなどに散らして使います。

 柑橘らしい清々しい香りが良いアクセントになります。苦みが気になる方はさっと湯通しすることで幾分和らぎます。

●セミノールの主な産地と旬

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◆セミノールの主な産地と収穫量

セミノールの主な産地と収穫量

 農林水産省ががまとめた平成30年産のデータで見ると最も多く収穫したのは和歌山県で全国の半分を越えています。次いで大分県、そして三重と続きます。関西で多く出回りますが、他のかんきつ類と比べると量はそれほど多くはないです。

◆セミノールの収穫時期と旬

 セミノールは3月頃から4月にかけて収穫されますが、少し寝かせ酸が減るのを待って出荷されることが多く、6月近くまで出回り、食べ頃の旬は4月中旬から5月中頃となります。

旬のカレンダー

旬のカレンダー 3月 4月 5月 6月
セミノール                    
ミネオラ                        

< 出 典 >

 ※ 「New Citrus Hybrids」 Walter Tennyson Swingle、 T. Ralph Robinson、 Edward Morris Savage 1931

 ※ 「特産果樹生産動態等調査」農林水産省

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