コンコード/Concord:来歴や特徴と産地や旬
●コンコードとは
◆アメリカ生まれのラブルスカ種
コンコードというブドウはアメリカ大陸に古くから自生していたラブルスカ種の中から1849年、マサチューセッツ州コンコードにおいてEphraim Wales Bull(エフライム・ウェールズ・ブル)氏によって選抜育成され1853年、ボストン園芸協会の品評会に出品して優勝したのを機に、1854年から市場に多く出荷されるようになったそうです。(wikipediaより)こうしてアメリカ系ブドウの中でも最も古くから栽培されてきた品種となっています。
このラブルスカ種のブドウはフォックス臭と言われる特有の香りがあることからFox grape(フォックスグレープ)とも呼ばれています。
コンコードは生食も美味しいのですが、ジュースやジャムなどの用途にも非常に優れた品種です。
日本には明治初期に導入されました。
◆コンコードの特徴
コンコードは粒の大きさが直径2㎝ほどで果皮色は紺色から赤紫をしており、表面は白く果粉(ブルーム)に覆われています。外見的には同じラブルスカ種のキャンベル・アーリーとよく似ています。
果皮はやや厚く、デラウエアのように指先でつまむと果肉がつるっと出てきます。こういったタイプをスリップスキン(slip-skin)と言います。
果肉は黄緑色で弾力のある塊状で、特有の香りが強く、種が大きいのが特徴。
◆実際に食べてみたコンコードの食味
今回入手したものは長野県塩尻産のものです。まず、香りがとても強く、皮ごと口に含んでかむと果汁と共に強い甘みと共にしっかりとした酸味も広がり、甘さ重視の今どきのブドウとは違った懐かしさを感じさせてくれました。さらに噛んでいくと皮から渋みが出てくるのですが、これもまたいい感じ。ただ、皮は飲み込むには少し固く、出した方がいいでしょう。
●コンコードの主な産地と旬
◆主な産地と生産量
コンコードはアメリカが一大産地で、ニューヨーク州をはじめミシガン州やワシントン州などで作られています。
日本では主に長野県で作られ、青果として一部出荷されているほか、主にジュースやワイン、ジャムなどの加工されています。生食向けの栽培面積は2016年産では長野県で87.6haとなっています。
◆コンコードの収穫時期と旬
コンコードの収穫は長野県においては9月上旬ごろから始まり、最盛期は9月中旬から下旬にかけてとなるようです。
青果として出回るのはとても少なく、大部分がジュースやワインなどに加工されるので、産地の直売所などに行かないと入手するのは難しいでしょう。
品種 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
コンコード |