◆「ゆめのか」の来歴
「ゆめのか」は愛知県農業総合試験場において玉揃いが良く連続出らい性の高い「久留米 55 号」(九州沖縄農業研究センター育成)を子房親に、「女峰」のDNAを受け継ぐ、果皮が硬い「系531」 を花粉親として交配育成され、2007年3月に愛知県によって品種登録された愛知県のオリジナル品種のイチゴです。栽培には愛知県との許諾契約が必要となっています。
◆「ゆめのか」の特徴
「ゆめのか」の果実は円錐形でやや大きく、平均20g前後の果実がつくとされています。果皮全体が鮮やかな赤い色に着色し艶がある綺麗なイチゴです。
果皮がほど良く硬いため傷みにくく、完熟に近い状態で収穫できることもあって、糖度も高めですが、酸味もあってさっぱりとした食味のいちごとなっています。
農林水産省の品種登録データベースには以下の通り記載されています。
『-----
果実の縦横比は縦長、大きさは大、果形は円錐、
果皮の色は鮮紅、果実の光沢は強、そう果の落ち込みは落ち込み小、
がく片の着き方は離、果径に対するがく片の大きさはやや小、
果実の硬さは硬、果肉色は淡紅、果心の色は淡赤、果実の空洞は中である。
開花始期は中、成熟期はやや晩、季性は一季成りである。
「章姫」と比較して、果形が円錐形であること、果心の色が淡赤であること等で、「とちおとめ」と比較して、果心の色が淡赤であること等で区別性が認められる。
-----』以上、抜粋。
◆実際に食べてみた「ゆめのか」の食味
2022年1月に撮影試食した長崎県産の物は整った円錐形の物が多く、仮面の色付きもむらなく全体に綺麗な赤色で、果肉は薄い赤が差した感じです。
食べた食感はややしっかりとした食感で、それでいて果汁は多く、強い甘みが広がりました。試しに計った糖度は15度を越えていました。
2013.1.18に撮影・試食した愛知県産のものは一粒40g超の大粒イチゴで、形は平たい物が多かったです。
果皮の色は色むらもなくヘタの近くまで綺麗な赤で、果肉、及び果心共に淡い赤色をしていました。果肉は適度な固さですがとてもジューシーです。トータル的に色、形、味、食感どれもレベルが高く感じられました。
●ゆめのかの主な産地
ゆめのかの主な産地は生まれた愛知県です。その他の地方でも栽培されており、長崎県では主要品種となっています。