恋みのり:来歴や特徴と産地や旬

●恋みのりとは
◆2017年に登録出願されたばかりの新品種
恋みのりは農研機構が多収で食味がよく、栽培しやすく、収穫・調製作業を大幅に省力できる次世代型品種を目指して久留米試験場において育成されたイチゴです。親となるイチゴは多元交配から生まれた多収性の早生系統「03042-08」を母親、食味に優れる「熊研い548(ひのしずく)」が花粉親になっている。
登録出願が2017年に出されたばかりで、まだ品種登録は完了していません。
農研機構のホームページによると名前の由来は次のように記されています。『多収であること、イチゴを通して託された想いが叶うようにとの願いが込められています。』
◆恋みのりの特徴

恋みのりの特徴は農研機構の紹介では
1.果実が硬めで日持ち性及び輸送性が高い。
2.2L以上の大玉率が高く、収穫最盛期には大玉率が8割以上にもなるという。
3.果房の伸びがよく果実が見つけやすいことや、粒の揃いがいいため、調整・収穫作業の省力化が可能。
と生産者にとってメリットが主となっています。結果的にこれが価格にも反映され、安く流通すると嬉しいですね。
そして味的には、
1.大粒で粒の揃いが良く、全体に淡赤色から赤色の綺麗な外見。
2.糖度は9~10%とそれほど高くはないが食味は良く、香が強い。
となっている。
◆実際に食べてみた恋みのりの食味

今回入手したのは長崎県産の12月のもので、粒は確かに大きく、形もふっくらとした円錐でかわいらしく、全体に赤く色付いていました。甘く華やかな香がとても強く、期待が高まる。
食べてみると、まずまだ若いイチゴを食べた時の様なしっかりとした固さがあり、中の果肉は白い部分が多かった。甘味はまあまあという感じで、酸味は少なく普通に美味しいと感じた。
農研機構のデータによると12月はやはり果実が硬めで、1月に入ってから以降少し柔らかくなるようです。
●恋みのりの主な産地と旬
◆主な産地と生産量

まだ熊本県、長崎県、大分県、山口県等で試験的な栽培が行われている段階で、本格的に苗の販売が始まるのは2018年からとのこと。
このイチゴ品種は産地のオリジナル品種ではなく、農研機構が開発したいちごなので、全国どこでも栽培することは可能となっています。栽培しやすいなど生産者のメリットが大きいので名乗りを上げる産地が多いかもしれませんね。
◆恋みのりの収穫時期と旬
恋みのりは促成栽培すれば11月下旬から収穫が可能とされていますが12月まではまだ果実が硬く1月になってからの方が食感が良くなり美味しいようなので、食べ頃の旬は1月から3月頃までとなりそうです。

品種 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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恋みのり |