越後姫(えちごひめ):来歴や特徴と産地や旬

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 「越後姫」という新潟県のオリジナルイチゴ品種の来歴や特徴と、実際に食べてみた食味、主な産地や旬の時期を紹介します。

●越後姫(えちごひめ)とは

「越後姫」は新潟県が従来の主要品種「宝交早生」に変わる県内の栽培環境に合った品種として育成した、2月から収穫でき、4~5月に高品質となるイチゴです。

◆越後姫(えちごひめ)の来歴

 「越後姫」は厳しい寒さと日射量が少ない新潟県の気象条件匂いても甘く、香りがよく美味しいいちごを作ることを目指し、西日本の主要品種「とよのか」をはじめ、関東の「女峰」、そして寒さに強い東北の「ベルルージュ」をもとに交配、育成し、1994(平成6)年に「越後姫」としてデビューした新潟県のオリジナル品種です。育成過程は下記の通りです。

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1988(昭和63)年 新潟県園芸試験場において、品種間、及び系統間交雑を行い30組、13,248株の実生を育成。(この中に「ベルルージュ」×「女峰」も含まれていた)

1989(平成元)年 99系統を選抜。

1990(平成2)年 「ベルルージュ」×「女峰」から得られた系統「5/6-996」を選抜。選抜系統間及び「とよのか」と交配し、得られた14組合わせ、1,488株の実生を育成。

1991(平成3)年 春に「5/6-996」×「とよのか」の実生110株から「61/11-1」を選抜。秋、系統名を「おたま」とし、特性検定及び現地適応試験等実施。

1992(平成4)年 促成及び半促成栽培における適応を検査。

1993(平成5)年 種苗法に基づく登録出願

1994(平成6)年 ”かわいくてみずみずしい新潟のお姫様のようだ”ということで、当時の県知事が命名。

1996(平成8)年 品種登録完了。(2011/10/16 ※期間満了)

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◆越後姫(えちごひめ)の特徴

 「越後姫」の果実は短円錐から円錐形で比較的揃いがよく、平均果重は15~17gとなっています。

 果皮色は鮮紅色で艶がありますが、そう果の落ち込みが大きいのが特徴で密度も低いです。果皮の硬さはやや柔らかく、完熟するにつれて柔らかくなります。

 果肉は淡い橙赤色で肉質は緻密で滑らかな食感で、果芯の空洞も小さいです。糖度は10~11度で酸度は中くらいとなっています。

 新潟県のパンフレットによると、食味的には2月前後の寒い時期の「越後姫」は大粒で酸味が少なく甘味が引き立つ味わいになる傾向があり、4~5月のものは日光を多く浴び、甘みと酸味が絶妙のバランスのいちごに仕上がるのだそうです。

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 農林水産省の品種登録データベースには以下の通り記載されています。

『-----

 果実の硬さは硬,無種子帯は少,そう果の落ち込みは落ち込み大,そう果のアントシアニン着色は淡,そう果数は粗,果実の香りはかなり多である。

 季性は一季成,開花始期はやや晩,成熟期は晩,開花位置は葉より下,休眠性はかなり短,

 可溶性固形分含量はかなり高,酸度はやや低,日持ちは長である。

 うどんこ病抵抗性及び輪斑病抵抗性は低である。

 「とよのか」と比較して,草姿が立性であること,果実の溝が少ないこと,そう果の落ち込みが大きいこと,そう果数が粗いこと,成熟期が晩いこと等で,「女峰」と比較して,果実の大きさが大きいこと,花柄長が短いこと,そう果の落ち込みが大きいこと,そう果数が粗いこと,成熟期が晩いこと等で区別される。

-----』以上、抜粋。

◆実際に食べてみた越後姫(えちごひめ)の食味

 撮影試食した「越後姫」は5月下旬に取り寄せたもので、時期的に気温が高くなっていることや、完熟果をウリにしている農園だったこともあり、届いた果実は表面の傷みが結構目立つ状態でした。

 イチゴ自体は大粒で、しっかりと完熟した状態で全体に良く着色し香りも強く出ていました。

 食べてみると甘みと酸味のバランスがとても良く、鼻に抜けるイチゴの香りもしっかりと感じられてとても美味しいいちごでした。

●越後姫(えちごひめ)の主な産地と旬

◆主な産地と生産量

 「越後姫」はその名の通り新潟県のオリジナル品種で、栽培は県内でのみで、主な産地は南浜、葛塚、石山、大江山、曽野木、白根、新津、小須戸、木越などとなっています。

 イチゴの果実が柔らかく、長距離輸送に向かないことから、デビューから10年以上ほぼ県内でしか販売されてきませんでしたが、その後特別な包材が開発され、2007年からは首都圏をはじめ各地に出荷もされるようになりました。

◆越後姫(えちごひめ)の収穫時期と旬

 新潟県は冬の寒さが厳しく日照時間が短いため、「越後姫」の収穫時期は早い物でも1月ごろからとなります。最盛期は2月中旬頃から5月にかけてで、6月頃まで続きます。

品種 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
越後姫(えちごひめ)                        

●越後姫(えちごひめ)の写真ギャラリー

撮影機材: CANON EOS R5 , EF100mm F2.8Lマクロ IS USM , RF28-70mm F2 L USM

ロゴなし元画像サイズ:約4500万画素 8192X5464pix 350dpi RAWデータあり

新潟県産 越後姫(えちごひめ) 2022年撮影

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新潟県産 越後姫(えちごひめ)の断面と果肉 2022年撮影

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< 出 典 >

 ※ 「イチゴ新品種“越後姫"の育成と栽培特性」 新潟県園芸試験場研究報告 16号 p. 1-27 1997年11月

 ※ 「お姫さまのようなえちごのいちご 越後姫」にいがたフードブランド 新潟県 リーフレット

 ※ 「4月の旬 越後姫(いちご)」新潟県ホームページ

 ※ 「登録番号5196 越後姫」 農林水産省品種登録データベース

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