せとか:特徴や旬の時期と主な産地

せとか

■「せとか」とは

●ミカン科ミカン属タンゴール類

せとかは長崎の果樹試験場で「清見」と「アンコール」をかけ合わせ、更に「マーコット」を交配して育成されたタンゴールで、2001年10月に品種登録されました。タンゴールの中では大玉で、まだ生産数も少なく、果皮が薄く傷つきやすいことなどから、傷が無く、糖度が高い物は高級進物用として高額で取引されています。

農研機構によると、「せとか」名前の由来は育成地(長崎県口之津町)から望む地名(早崎瀬戸)、瀬戸内地方での栽培が期待されること及びこの品種のもつ良香にちなんでいるそうです。

●せとかの特徴

せとかの果実は200~300g程で、タンゴールの中では比較的大きい方になります。果皮は橙色から濃橙色、果面はなめらかで美しく、外皮も薄く浮き皮もなく張りがあります。とても薄く、手で簡単にむけるものとじょうのう膜と一体になって剥きにくいものがあります。

果肉は非常にジューシーで甘く、オレンジのような濃厚な味が楽しめます。また、じょうのう膜も薄く、柔らかで口の中に残りません。

農林水産省の登録品種データベースには以下の通り記載されています。

『果実の形は扁平、果形指数は大、果頂部の形は平坦、放射条溝及び凹環の有無は無、果梗部の形は切平面、放射条溝の多少は少である。果心の充実度は中、大きさは小、果実の重さはやや重、果皮の色は濃橙、油胞の大きさは大小混合、密度は疎、凹凸は凸、果面の粗滑はやや滑、果皮の厚さは極薄、果皮歩合は極小、剥皮の難易はやや易である。じょうのう膜の硬さは軟、さじょうの形及び大きさは中、色は濃橙である。果汁の多少は多、甘味は高、酸味及び香気の多少は中、種子数は少、胚の数は多胚である。発芽期及び開花期はやや晩、成熟期はやや早で育成地においては2月上旬~2月下旬である。隔年結果性は中、浮き皮果の発生及び裂果の発生は無、貯蔵性は中である。』

●姉妹品種の麗紅(れいこう)

同じ親から生まれた「麗紅(れいこう)」という姉妹的な品種があります。

■せとかの主な産地と収穫時期と食べ頃の旬

●全国の生産量ランキング

せとかは全国の主なみかん産地で栽培され出荷されています。

政府がまとめた平成22年産の生産量をみると、愛媛県が多く全国の7割近くを生産しています。次いで佐賀県、広島県と続きます。

他にも長崎や和歌山などでも生産されています。

●せとかの収穫時期と美味しい旬

せとかはハウスでの加温栽培や少加温栽培、そして露地栽培されたものがあります。ハウス物の早いものは12月中旬頃には収穫が始まりますが、露地物は2月頃に収穫が始まり、3月まで出回ります。美味しい食べ頃は2月から3月いっぱいとなります。

旬のカレンダー

旬のカレンダー 12月 1月 2月 3月 4月
せとか(ハウス物)                              
せとか (露地物)                              
麗紅(れいこう)                              

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