小原紅早生みかん/さぬき紅みかんの特徴や産地と旬
■小原紅早生みかん/さぬき紅みかんとは
●ミカン科ミカン属
小原紅早生は昭和47年、坂出市の小原幸晴氏のみかん園でみつかった宮川早生温州みかんの枝変わりです。その紅いみかんがなる枝を香川県農業試験場に持ち込み、栽培実験を繰り返し、20年かかって種苗登録されたそうです。
1993年10月に香川県農業協同組合によって品種登録され、香川だけの限定オリジナル品種となっていますが、育成権は2011年10月に消滅しています。
●小原紅早生みかんの特徴
小原紅早生みかんの最大の特徴はなんと言ってもこの鮮やかな濃い紅色です。普通温州と並べてみると一目瞭然です。そして、その濃い色は果肉にも現れています。
果皮は薄く、手で剥きやすく中の房には果汁がたっぷりと詰まった弾力があり、強い甘みとソフトな酸味で、濃い味のミカンという感じがします。
農林水産省の品種登録データベースには以下の通り記載されています。
『-----
果実の外観は円、果形指数は~136、果頂部水平域の果実横径に対する比は小、果頂部凹部の深さは浅、花柱痕の大きさ中、果梗部水平域の果実横径に対する比は小、果梗部放射条溝果の多少は中、中心柱の大きさはやや小、果実の大きさは中である。
果皮の色は紅、油胞の大きさは中、果面の平滑度は滑、油胞の密度は密、凹凸は平、果皮の厚さは薄、剥皮の難易は易である。
じょうのう膜の硬さは軟、砂じょうの色は濃橙、果汁の多少は多、甘味は多、酸味は中、香気は少である。
成熟期は早、育成地においては11月上旬である。隔年結果性は低、浮皮果の発生及び裂果多少はでにくい、貯蔵性は中である。
「宮川早生」と比較して、果皮色が紅であること、果梗部放射条溝果の多少が多いこと等で、「山下紅早生」及び「楠本早生」と比較して、果皮色が紅であること、果面の平滑度が滑であること、油胞の密度が密であること等で区別が認められる。
-----』以上、抜粋。
●小原紅早生みかんのグレードと商標
小原紅早生は出荷時の糖度検査により、糖度12度以上の最高ランクのものを「さぬき紅」、糖度11度以上のものを「金時紅」、それ以下のものは単に「小原紅」として出荷されます。
また、「越冬小原紅早生」は、果実の品質と食味を最上級に仕上げるため、ビニールハウスの中で雨よけと細やかな水分管理によって栽培し、年が明けるまで完熟させてから収穫されたもので、1月下旬くらいから出荷が始まります。それは右の写真のように、一つ一つ紙袋に詰められた状態で出荷され、数が少なく、期間も限定された高級なものとなっています。
■小原紅早生みかんの主な産地と食べ頃の旬
●小原紅早生みかん/さぬき紅みかんの主な産地
小原紅早生みかんは香川県のオリジナル品種で、香川県でのみ作られています。
●小原紅早生みかんの収穫時期と美味しい旬
小原紅早生みかんは11月下旬頃から収穫が始まり、露地ものは12月いっぱい位には終わります。その後、1月下旬頃から越冬ものが収穫されます。
食べ頃は通常栽培のものが11月下旬から1月上旬位までで、越冬ものは2月の初旬から中旬となります。
旬のカレンダー | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | ||||||||||
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小原紅早生 | |||||||||||||||
越冬小原紅早生 |