ユコウ/柚柑/柚香/ゆこう:来歴や特徴と産地や旬
●ユコウとは
◆柚子の自然交雑種
ユコウはミカン科ミカン属の中の柚子やスダチなどと同じ酢みかんと呼ばれるものの一種です。
徳島県などで古くから作られてきた自然交雑によって生まれたユズの変種とみられます。
愛媛県でも伊予ユコウと呼ばれる似た柑橘がありますが別種とされています。
◆ユコウの特徴
ユコウの果実はカボスほどの直径の扁球形で果皮はユズのような凹凸は無く下部(果頂部にむけて皺ができやすいのが特徴。
断面を見ると皮はユズよりずっと薄く果肉はレモンのような感じで果汁がたっぷり詰まっています。
香は柚子ほど強くはありませんが同じような香りで、酸味が少なくほんのり甘味がある。
◆実際に食べてみたユコウの食味
今回色々試してみたところ、ユコウの果汁は良く言えばまろやかな味わいですが、ポン酢やドレッシングに使うには締りがなく、ボケた感じの風味になりやすく、香りも料理に使うには穏やかでユズやスダチほどの効果が出にくい感じです。
しかし、果汁が多く甘みもあり、果肉ごと食べられます。酎ハイやカクテル、炭酸割りなどに使うと美味しいです。
●ユコウの主な産地と旬
◆主な産地と生産量
徳島県や高知県で古くから栽培されてきたようですが、現在では栽培面積が減ってしまいほぼ徳島県のみと言っていいくらいになっているようです。中でも上勝町が主な産地です。
産地ではほとんどが果汁を絞り、ユズやスダチなどの果汁と共にポン酢の原料に使われたり、ユコウ酢に加工されています。
◆ユコウの収穫時期と旬
ユコウの果実は10月下旬頃から黄色く着色し始め、11月下旬には果実全体が黄色から橙色に色付きます。
完全に着色すると酸味や香りがボケやすいので収穫は7~8分ほど色付いたところで行われます。
品種 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | ||||||||
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ユコウ |
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