サニールージュ < ぶどうの品種
■サニールージュとは?
●「ピオーネ」×「レッドパール」
サニールージュは1977年(昭和52年)、果樹試験場安芸津支場において「ピオーネ」に「レッドパール」を交配し生まれた実生を選抜育成されたブドウで、その後系統適応性検定試験などを経て23年後の2000年(平成12年)12月に品種登録されました。出願時の名称は「ブドウ安芸津18号」となっていました。
本来、果房、果粒ともに小さい品種のため、ジベレリン処理が行われ、種無し品種となります。
●サニールージュの特徴
サニールージュの果房は中央の軸から延びる果梗が短く、果粒がぎゅっと密集した塊の状態になっているものが多いです。
果粒は栽培環境によって粒の大きさに差が出るようですが、キングデラウエアより若干大きいくらいの物からベリーAに近い位のものまであります。
右の写真は上が山梨県産で、下が長野県産のものです。同じサニールージュでも環境や栽培方法によってかなり違った感じに仕上がるのが分かります。
果皮の色は紫赤から濃紫で、デラウエアのように皮は身離れがよく、口の中でつるっと皮が剥けます。
果肉は半透明な薄い黄緑色をしており、とてもジューシーですが、肉質は塊状でデラウエアよりもしっかりとしています。大粒のものだと巨峰などと同じような食感になっています。糖度は19%前後あり、それを支える酸味も十分にあるので、バランスが良い濃厚な味が楽しめます。
また、デラウエアと同じようにジベレリン処理されるので種無しになり、とても食べやすいぶどうです。香りにラブルスカ種特有のフォクシー香が感じられるのも特徴です。
■サニールージュの主な産地と旬
●サニールージュの主な産地
政府がまとめた平成22年のサニールージュの栽培面積です。これを見ると、主な産地は宮崎県で、全国の44%を占めています。次いで岩手県、山梨県、北海道となっています。
ただ、まだ栽培地域が少なく、全国総計でも26haほどしかありません。
(※上のデータは生産量ではなく栽培面積で、単位はtではなくhaの間違いです。申し訳ございません。)
●収穫時期と旬
サニールージュの熟期はもともとの育成地である広島では8月中旬~下旬となっています。収穫時期は産地にもより、露地栽培の場合、暖かい宮崎県では7月中旬頃から始まります。長野県や山梨県などでは9月中旬頃までとなります。
旬のカレンダー | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | ||||||||
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サニールージュ |