ルビー・オクヤマ < ブドウの品種
■ルビー・オクヤマとは?
●マスカット・オブ・イタリアの突然変異種
ルビー・オクヤマは、ブラジルで農園を営む日系ブラジル人の奥山孝太郎氏が自園の「マスカット・オブ・イタリア」の中から発見した、皮が赤く着色する「イタリア」の枝変りで、奥山氏の名前と、果皮色のルビー色から「ルビー・オクヤマ」と命名されました。
1982年に種苗法に基づく登録出願され、1984年に品種登録されています。
元となっている「マスカット・オブ・イタリア」はイタリア国立ローマ育種学研究所から生み出された高級な白ブドウ品種として知られています。
●ルビー・オクヤマの特徴
大粒の果粒で皮の色は黄緑色の地にルビー色に色付いた部分があり、日に当たる加減や環境によって色付き具合には差が出るようです。
果皮が薄く果肉と密着し、手で綺麗に剥けない粒も多いです。果肉は崩壊性で、薄い皮と共に食べると、パリットした歯ざわりで適度に口の中で存在感が楽しめます。
甘さはそれ程強くはありませんが、酸味も少なく、皮と共に食べることで適度な渋味も感じられ、全体として深みのある上品な味に感じられます。
農林水産省の品種登録データベースには以下の通り記載されています。
『-----
果粒は楕円ないし短楕円で非常に大きく、果皮は紫赤色、果粉の多少は中、果皮は薄く、果肉との分離は困難である。
果肉は黄緑色、崩解性、果汁の多少は中、甘味は中で酸味は少なく、マスカット香を有する。
成熟期は試作地(山梨市)において9月中~下旬である。
花振い性・単為結果性は小、裂果性は中、脱粒性は小である。
「イタリア」と比較して、果皮が紫赤色であること等で、「レッドクィーン」、「ハニーレッド」、「ガーネット」及び「信濃ベリー」と比較して、成熟期が遅いこと、果粒の香気がマスカット香を有すること等で区別性が認められる。
-----』以上、抜粋。
■主な産地と旬
●主な産地と生産量
政府がまとめた平成22年の栽培面積を見ると、最も盛んに栽培しているのは長野県で4.5ha、次いで山梨県で2.8ha、青森県2.7ha、山口県1.1haとなっています。
●ルビー・オクヤマの収穫時期と旬
収穫時期は産地にもよりますが、9月下旬頃から始まり、10月初旬から中旬頃にかけて最盛期を迎えます。その後青森県など北部地方で11月頃まで続きます。出盛りの旬は9月下旬から10月中旬までとなります。
旬のカレンダー | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | ||||||||
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ルビー・オクヤマ |