仏手柑/ブッシュカン/ぶっしゅかん:来歴や特徴と産地や旬
●仏手柑(ぶっしゅかん)とは
◆香酸柑橘類の一種
この異様な形をした果実はミカン科ミカン属の一種で、シトロンの変種とされユズなどと同じ香酸柑橘に分類されています。原産はインドの東北部とされ、果実の先端がいくつも分岐しまるで指のように伸びるので「仏様の手」を思わせるというのが名前の由来だそうです。
この柑橘は見た目の特異さと香りの良さから観賞用として、また、縁起物として活け花や正月の飾りなどにも用いられています。
◆仏手柑(ぶっしゅかん)の特徴
仏手柑はこぶしほどのものから、文旦程のものまであり、いずれにしても果実の先端がいくつもの枝に分岐しみかん類とは思えない形状になることです。果皮の表面は柑橘類らしく油胞が覆い、熟すと黄色く色付く。
また、仏手柑には果肉にあたるサジョウが無いものが多く、あってもごくわずかしかありません。
●仏手柑(ぶっしゅかん)の味と美味しい食べ方
◆身がないみかん
仏手柑にはサジョウが無いので生食はできません。断面を見ると分かるように、皮の内側には白い綿状の部分しかなく、ミカンやレモンのような果汁が詰まった房はありません。
◆コンフィチュールに
適当な厚さにスライスして、何度か茹でこぼしをしながらアクと苦みをとり、それからシロップで煮て砂糖漬けにします。
◆マーマレード
スライスしたものをコンフィチュールと同じようにアクと苦みをある程度とってから砂糖とレモン汁を加えジャム状になるまで煮込みマーマレードにする。
●仏手柑(ぶっしゅかん)の主な産地と旬
◆主な産地と生産量
農林水産省がまとめた平成23年産の仏手柑生産量は鹿児島県(知名町)2t、和歌山県(田辺市)1tのみとなっています。平成24年以降は記録がありません。他にも佐賀県等でも作られているようですが、商業生産されているところは極わずかしかなく、とても希少性が高いものとなっています。
◆収穫時期と旬
仏手柑の収穫は11月下旬頃から2月頃まで行われ、正月用の需要が大きいため年末年始に最盛期を迎えるようです。
品種 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | ||||||||
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仏手柑 |
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