■サバ(鯖/さば)の目利きと調理のポイント
●選ぶポイント
サバを選ぶときのポイントはマサバもゴマサバもほぼ同じです。
1.目が澄んでいるもの
鮮度が落ちるにしたがって目の中が濁り、しぼんできたリ白っぽくなってきます。目の玉がみずみずしく、中の眼球が澄んでいるものを選びます。
2.エラが鮮紅色のもの
エラブタを持ち上げてみて、中のエラが鮮やかな鮮紅色のものが新鮮です。薄いピンクだったり茶色っぽいものは鮮度が落ちていると思われるので避けましょう。
3.体に張りがあるもの
死後硬直している固いものはもちろんですが、腹に張りがあり、触った時に固いものを選びましょう。
●マサバとゴマサバの見分け方
今さらですが、ここでマサバとゴマサバの違いを整理しておきます。
1.体に黒い斑点があるか無いか
マサバは、腹の部分が銀白色で斑点はありません。一方、ある程度成長したゴマサバは腹の部分が銀白色の地に黒い斑点が無数にあります。
2.胴が丸いか平たいか
マサバは、体全体はやや側扁し、腹の部分が比較的平たいのに対し、ゴマサバは側扁せず丸く、腹の部分で筒繰りにすると断面が丸い形をしています。ここから、マサバを「ヒラサバ」と呼び、ゴマサバを「マルサバ」と呼ぶようになりました。
3.背ビレの骨の本数
未成熟のゴマサバには特有の黒い斑点がまだ出ていなかったり不明瞭なことがあります。そんな時は背ビレの骨の本数でチェックします。マサバの背ビレには9~10本の固い棘条(硬い骨)がありますが、ゴマサバには11本以上あるので、ここでも見分けられます。
より正確に区別するには背びれの担鰭骨(ひれの基部にある骨)の数をみる。マサバは13~16個、ゴマサバでは17~23個。ただ、外見では判別できない。
●国産とノルウェー産
塩サバの場合は国産のものだけでなく輸入物も多く出回っています。国産のものはなるべく肉厚なものを選びましょう。また、ノルウェー産物のは、脂の乗りなど条件がいい時期にしか漁獲されないので当たり外れが無く、ほぼ常に脂の乗りがよく美味しいものが多いです。
■サバ(鯖/さば)の主な料理
●新鮮なサバは刺身も
地付のものや新鮮なサバは刺身やたたきにすると美味しいです。その味は、他の魚にはない旨みが詰まった濃さが感じられます。
また、酢との相性も抜群ですから、さっと塩を振り、軽く酢で締めても美味しいです。ただし、アニサキスのリスクがあるので、知識や経験がある方にさばいてもらいましょう。
●サバの醤油煮や味噌煮
マサバ、ゴマサバいずれも煮付けも定番料理の一つです。サバ缶でお馴染みの味噌煮や醤油煮をはじめ、生姜と昆布、塩だけで煮ても美味しいです。
サバはよく味噌煮にしますが、それにはちゃんとした理由があり、味噌は水に溶ける事によってコロイド状になり、魚の生臭さのもとといわれるトリメチルアミンを吸収する働きがあるそうです。
●サバの塩焼き
塩焼きもマサバ、ゴマサバどちらも美味しい食べ方の一つです。福井若狭の焼きサバは有名です。
また、塩サバを焼いた美味しさと、生サバを塩焼きにしたものはいずれもとても美味しいですが、微妙にその美味しさに違いがあります。こちらは塩サバを焼いたもの。
そしてこちらは生サバに塩を振って焼いたものです。
生サバの方が水分が多いのでふっくらと焼き上がります。
●ゴマサバのポワレ
三枚におろし、小骨を抜いたゴマサバに塩胡椒を振り、ニンニクを効かせながらオリーブ油で皮目をしっかりと焼き上げたもの。
ニンニクの香ばしい風味とオリーブ油の香りが加わり、塩焼きとはまた違った美味しさが楽しめます。トマトとの相性もとてもいいです。
●マサバの唐揚げ カレー風味
三枚におろして小骨を抜いたマサバに塩を振り、カレー粉を振ってから片栗粉をまぶして揚げたもの。
サバとカレーの愛称はとても良く、サバの臭みが抑えられて苦手な人も食べやすくなります。
●マサバのトマト煮
三枚におろして小骨を抜いたマサバに塩胡椒を振り、ニンニクとローズマリーと共にオリーブ油で両面さっと焼き目をつけてから白ワインをひたひたに浸かる程度に注ぎ、みじん切りにして炒めたタマネギとトマト缶を加えて煮込んだもの。
ローズマリーとニンニクの風味でサバ特有の臭みも感じず、トマトとサバの旨味が互いに相乗効果を生み出してコクのある味わいに仕上がりました。
●マサバのコンフィ
マサバをローズマリー、ニンニクと共にオリーブ油漬けにしたもの。
マサバは三枚におろしてそれぞれ3つに切り分け、塩胡椒を振り、しばらく馴染ませておきます。
サバの切り身から染み出た水分をキッチンペーパーでふき取り、鍋に入れ、ニンニクとローズマリーを加えて、サバの身が浸かりきる量のオリーブ油を注ぐ。
60度前後の低温で1時間ほど加熱する。60度保温機能付のIHヒーターがあれば便利です。
出来上がったものは粗熱が取れてからガラス容器などに移して、完全に冷えたら蓋をして冷蔵庫に入れておけば長期保存もできます。サバのツナ?ツナはマグロという意味なので語弊がありますが、それに似たようなものと思ってください。
このままでも美味しいですが、皮目をフライパンでカリッとなるまで焼き上げると香ばしさが増し、余分な脂分も抜けて一層美味しくなります。
●その他にもいろいろな食べ方があります
青菜との煮びたしやパスタの具材にも。ただし、青魚特有の臭いがあるので、この臭いを抑える香りに工夫が必要です。またカツオのようにサバ節も作られる。サバ寿司も各地で作られ、大阪の「ばってら」をはじめ、京都では古くからサバ寿司が作られている。焼きサバ寿司も人気が高い。
■サバの料理レシピ いろいろ
主な料理レシピサイトのサバを使ったレシピのページにリンクしています。参考にされると良いでしょう。
クックパッド | E・recipes | キッコーマン ホームクッキング |
レシピブログ | 楽天レシピ |
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