●エゾバイ/イソツブの生態や特徴
◆エゾバイとは
分類:軟体動物門 - 腹足綱 - 直腹足亜綱 - 新生腹足上目 - 吸腔目 - Hypsogastropoda亜目 - 新腹足下目 - Buccinoidea上科 - エゾバイ科 - エゾバイ属(日本海洋データセンターより)
学名:Buccinum middendorffi Verkruzen,1882
和名:えぞばい/蝦夷貝
別名:いそつぶ/磯つぶ
エゾバイはエゾバイ科エゾバイ属を代表する巻貝で、その名の通り北海道辺りに多く見られる。市場ではイソツブと呼ばれていることが多い。
日本海で獲れる小豆色のバイと同じように、煮付けたものが居酒屋の突き出しなどで提供されているのをよく目にする。
◆エゾバイの生態
エゾバイは東北地方から北海道、オホーツク海にかけて分布し、水深10~30mの岩礫(がんれき)底でにおいを頼りに死肉などを探して食べている。
産卵期は海域によって多少ずれるようだが、概ね初夏の5月頃から夏の終わり9月頃にかけてで、1匹のメスが産卵を始めると複数のメスが群がり同じところに産卵をはじめ、大きな卵塊を形成する事が多い事が、北海道広尾漁業協同組合の研究で分かっている。
殻長5.5cm程の漁獲サイズになるのに5~6年かかると考えられている。
◆エゾバイの特徴
エゾバイは殻長6cm、殻径4cm程になる巻貝で上から見ると時計回りに渦を巻く。
殻は厚く堅牢でふくらみがあり螺塔はあまり高くならず殻口と同じくらいで、顕著な縦肋(成長に伴ってできる縦に盛り上がった筋)がありゴツゴツしている。
殻口はオスとメスで微妙に形状が異なり、オスは肩を中心に上半分が厚く、顕著にまくれあがっているのに対し、メスは周縁部で厚くり広がっているので見分けられる。
殻表は栗色で個体によって濃淡が見られる。
●エゾバイ/イソツブの主な産地と旬
◆主な産地と漁獲量
主な産地は北海道で、この貝を主とした漁が行われるようになったのは平成元年あたりからで、日本海産のバイの漁獲量が減ったため、その代用として扱われ始めたのがきっかけとなった。その後急激な乱獲により10年足らずで一気に漁獲量が減り、稚貝の放流や漁獲サイズの制限など資源保護策が勧められ、現在は回復してきている。
◆エゾバイの漁獲時期と旬
エゾバイは産地を変えながらほぼ通年漁獲され市場に出荷されている。
産卵期が初夏から夏の終わりにかけてなので、身が充実して美味しいのは冬から春にかけてではないだろうか。ただ、私はそこまで食べ比べたことがないので定かではない。
旬のカレンダー | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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エゾバイ | 産 | 卵 | 期 |
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