●フジイロエゾボラの生態や特徴
◆フジイロエゾボラとは
分類:軟体動物門 > 腹足綱 > 直腹足亜綱 > 新生腹足上目 > 吸腔目 > Hypsogastropoda亜目 > 新腹足下目 > Buccinoidea上科 > エゾバイ科 > Neptunea(エゾボラ)属(BISMaLより)(BISMaLより)
学名:Neptunea vinosa (Dall, 1919)
和名:フジイロエゾボラ/藤色蝦夷法螺
英名:wine whelk、Purplish Northern neptune
別名:沖つぶ
フジイロエゾボラはマツブなどと同じエゾバイ科エゾボラ属の巻貝で市場では単にツブもしくはBツブ、沖つぶとして他のエゾボラ類とあまり区別されずに扱われていることが多い。
食味は他の粒類同様美味しいがエゾボラほど大きくはならなず、価格もエゾボラに比べるとずいぶん安い。エゾボラ同様唾液腺にテトラミンを持っているので食べる時は注意が必要。
◆フジイロエゾボラの生態
「日本産魚類検索全種の同定第三版」によるとフジイロエゾボラの日本近海での分布は東北地方以北で、水深200~400mの海底に生息する。
◆フジイロエゾボラの特徴
フジイロエゾボラは殻長7cmほどのものが多いが大きいものでは13cmほどになる。撮影した個体も13cmを少し超える。外見やこの大きさから「ドウナガエゾボラ」かもしれない。ただ、「日本近海産貝類図鑑 第二版」にドウナガエゾボラは記載がなくフジイロエゾボラと判断したのだが、このあたりは非常に似通っているため私の同定はあくまでも参考程度と思っていただきたい。
殻は厚めで肩部に太い1螺肋がある。それと縫合との間に弱い間肋がある場合もある。体層にはおよそ5~8本の紫褐色の主肋があり、成長脉に切られて低い結節状になる場合もある。肋間には細い二次肋もある。殻口内は紫褐色。軸唇滑層は厚く、縫帯は低い。
軟体部はエゾボラ属らしく乳白色で表面に黒いゴマ状の模様が見られる。
唾液腺にはテトラミンが含まれている。
●フジイロエゾボラの目利きと食べ方
◆フジイロエゾボラの目利きと調理のポイント
基本的には他のつぶ類と食べ方は同じ。食味もそう大きくは違わない。硬すぎず柔らかすぎずで歯触りが良い貝らしい食感と味わいで美味。
唾液腺にはテトラミンが含まれている。
◆ツブを使った料理をサイト内や外部レシピサイトで探す
真ツブ(エゾボラ)の料理 | カラフトエゾボラの料理 | エゾボラモドキと チヂミエゾボラの料理 |
クックパッド | レシピブログ | 楽天レシピ |
●フジイロエゾボラの主な産地と旬
◆主な産地と漁獲量
フジイロエゾボラの主な産地は北海道。
他のエゾボラ属の貝類と混獲されるにすぎず、漁獲量はそう多くはないと思う。
◆フジイロエゾボラの漁獲時期と旬
フジイロエゾボラの旬は不明。
旬のカレンダー | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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フジイロエゾボラ |
< 出 典 >
※「日本近海産貝類図鑑 第二版」奥谷喬司編著 東海大出版部 p.258 / p. 926
※ Neptunea vinosa (Dall, 1919) WoRMS
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