ニシン/鰊:特徴や産地と旬の時期

ニシン/鰊/鯡/にしん

●生態や特徴

◆ニシンとは

分類:魚類 - 条鰭綱 - ニシン目 - ニシン科 - ニシン属(日本海洋データセンターより)

学名:Clupea pallasii Valenciennes, 1847

和名:にしん/鰊

英名:Pacific herring

別名:春告魚(はるつげうお)

◆ニシンの生態

ニシン/鰊

 ニシンは冷たい海域に棲むニシン科の回遊魚で日本では富山以北、太平洋側では犬吠埼以北に分布し、動物性プランクトンやオキアミ類を食べながら回遊する。また、この種は北部太平洋をまたいでアラスカからカナダ、カリフォルニア北部辺りまで広い海域に生息している。

 一方、大西洋側にもニシンがおり、外観はほとんど変わらないが、産卵環境や生態が違うことから区別され、日本でも捕れる太平洋側のニシンを太平洋ニシン(パシフィックヘリング/Pacific herring)、大西洋沿岸に生息するものを大西洋ニシン(アトランティックヘリング/Atlantic herring)と呼ぶ。

 「ニシン」の名の由来は、身欠きにしんを作る際、身を二つに割ることから、身が二つという意味で「二身(にしん)」となったと言われている。

◆群来(くき)とニシン/鰊の産卵

 北海道沿岸では春になるとニシンの大群が産卵のため浅瀬に押し寄せ、アマモやコンブなどの海藻類に粘着性の卵を産み付ける。メスの産卵が始まると産卵したところにオスが精子を放出するのだが、大群で一斉に行われるためその辺り一面が白濁する。この海の色が白く変わる現象を地元の人たちは群来(くき)と呼ぶ。

 ニシンの卵は粘着性があり、昆布などの海藻にびっしりと張り付くのだが、この昆布が寿司ネタにもなる子持ち昆布となる。

◆ニシン/鰊の歴史

 江戸時代後期あたりは北海道でニシンが大量に獲れ、当時の松前藩はコメが取れないので代わりにニシンの干物、身欠きニシンを年貢として納めていたという記録がある。その時に『これは魚に非ず、海の米なり」と言ったとか。そこから魚偏に非を付け、「鯡」という字を使ったといわれている。

 また、大量に獲れたニシンは食用だけではなく、脂を絞ったり、搾りかすを「鰊粕」と呼ばれる肥料として北前船で内地に運び、大きな収入源となっていたようだ。これは明治、大正、昭和初期まで続いた。

 当時今日のような物流が発達していない時代、北海道から物を運ぶのに北前船が非常に大きな働きをしていた。この船に乗せられ、ニシンも身欠きにしんなどに加工されたものが内陸部にまで運び込まれ、山間部での貴重な食糧減となっていた。

◆ニシン/鰊の特徴

ニシン/鰊 ニシン/鰊/鯡/にしん

 ニシンは通常体長30~35cm程のものが多いが大きいものだと45cmになる。体形はやや側偏し、体高はあまり高くはならず細長い。背ビレはやや小さめのものが1か所だけにあり、尾ビレは真ん中で大きく切れ込みが入っている。

 体色は背側は青黒色、腹側は銀白色で、全体が薄く透明のウロコで覆われている。このウロコははがれやすく、漁獲時にはがれてしまうものも多く、ほとんど残っていない魚体も見かける。

◆カズノコと白子

カズノコ

 ニシンの漁獲は産卵のため沿岸によって来た時に行われるので、腹に卵や白子を持つものが多い。このニシンの卵巣がカズノコになる。「ニシンの子」なのになぜ「カズの子」になるのか?それはニシンがアイヌの名称では『カド』と呼ばれ、「カドの子」が訛ってカズノコになったとされている。

●ニシン/鰊の主な産地と旬

◆主な産地と生産量

ニシン/鰊/鯡/にしん

 ニシンは主に刺網漁や巻網漁によって漁獲されています。

 明治末期から大正期の最盛期には北海道で100万トン近くも獲れた記録が残っている。ところがその後どんどん減り、現在の平成27年産はというと全国の水揚げ量はたったの4700トン(うち北海道産は99.5%)となっている。

 国内で漁獲されたものは主に鮮魚として出荷され、身欠きにしんやカズノコなど古くからの加工品は今やそのほとんどが輸入ものでまかなわれている。

◆ニシンの産卵期と旬

 日本付近では春、産卵のために北海道沿岸に現れる。そのため『春告魚』とも呼ばれてきた。北海道・サハリン系群は3月下旬~6月下旬、石狩湾系群は1月下旬~5月上旬が産卵期とみられ、その時期に沿岸に押し寄せる。

 数の子を求める意味では北海道近辺に産卵のためににやって来るだが、

 石狩湾系のニシンの漁期は1月から4月までで、2~3月に最盛期となり4月に入るとその数は減ってしまう。知床あたりになると1~4月は流氷などで操業できず 漁期は5月~6月になる。

 産卵期の3~5月にかけて漁獲量がまとまり、腹に卵や白子を持った美味しいニシンが食べられるので旬と言える。また、魚そのものを味わうと言う意味では、産卵前に十分栄養を蓄えている秋から冬に獲られるものも脂がのっていて身自体がすごく美味しく旬と言える。

旬のカレンダー 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
石狩産                        
北海道太平洋沿岸                        

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