アオリイカ(障泥烏賊)の旬の時期や産地と特徴
■アオリイカ(障泥烏賊)の生態や特徴
●アオリイカとは
分類:軟体動物門 > 頭足綱 > 鞘形亜綱 > 十腕形上目 > ツツイカ目 > 開眼亜目 > ヤリイカ科 > Sepioteuthis属(日本海洋データセンターより)
学名:Sepioteuthis lessoniana Lesson, 1830
和名:あおりいか/障泥烏賊
英名:Bigfin Reef Squid
別名:バショウイカ、モイカ、ミズイカ、クツイカ
分類:ヤリイカ科アオリイカ属
学名:Sepioteuthis lessoniana Lesson, 1830
英語:Bigfin Reef Squid
アオリイカはヤリイカ科アオリイカ属の大型になるイカで、北海道南部以南の日本各地の沿岸をはじめ、西太平洋からインド洋にかけて広く分布し、水深50m以浅の藻場や岩礁帯に生息しています。
水温が下がる冬の間は深場にいて、春から夏にかけて産卵のため海岸近くの浅場によってきます。産卵期は場所などによってもずれがあり、4月中頃から夏の終わりごろまでと長い期間があります。
孵化した幼体は秋頃までに20㎝程になり、冬に深場へと潜ります。日本の沿岸での寿命は1年と言われています。
●名前の由来
アオリイカという名の「障泥(あおり)」とは馬具で、馬の両腹に垂れ提げる泥除けのことで、形がそれに似ていることから付けられたとのことです。
また、芭蕉の葉の形に似ていることから「バショウイカ」ともよばれています。このほか、地方によっては「ミズイカ」、「モイカ」などと呼ぶところもあります。
●アオリイカ(障泥烏賊)の特徴
アオリイカは沿岸で獲れるイカの中では大型になる種族で、大きいものだと胴の長さが50㎝を超え、重量が5kgにもなる物もいるようです。
背側を見ると長楕円形に近い形に見えますが、腹側を見ると、筒状の胴の部分は先が尖った銃弾のような形で、エンペラが全体に広くついているのが分かります。
コウイカと似ていますが、コウイカのような硬い甲羅ではなく、ケンサキイカなどと同じうような薄く透明の軟骨になっています。
雄は背側一面に青白っぽい短い横線が見られますが、雌はこれがはっきりとしていません。
生きているアオリイカの体は他のイカと同じように透明感がありますが、死後、時間の経過とともに白くなります。
近年は水揚げ後の流通方法が研究され、活〆後、10℃で保存することで氷水で冷やすなどするよりも鮮度が保たれ、24時間後も透明な状態が維持できるそうです。
●アオリイカ(障泥烏賊)は高級品
アオリイカはその味、食感がとてもよく、鮨ネタとしても人気がありますが、漁獲量が少ない事もあり、高級魚として扱われています。
一方、釣りの対象としても人気があり、防波堤や岸の岩場などからそこそこ大物が狙えるということもあり、シーズン中は餌木を手にする釣り人の姿が多く見られます。
■アオリイカ(障泥烏賊)の産地と美味しい旬の時期
●アオリイカ(障泥烏賊)の主な産地
全国の沿岸に生息していますが関東以西、福井県以西の沿岸でよく獲れます。
●アオリイカの産卵期と成長サイクル
アオリイカは地域にもよりますが、春に深場から浅い岸に寄ってきて初夏の梅雨前後4月中頃から8月頃にかけて産卵します。産卵を終えた親イカは九州以北のものは寿命が約1年と言われ、死んでしまい、卵からかえった子イカは岸近くの藻場で夏から秋にかけて成長し、冬になるとまた深場にもぐっていきます。
水揚げが多くなるのは、この春に岸近くによって来る時期になります。
●アオリイカの美味しい旬の時期
アオリイカは通年獲れますが、大型のアオリイカの旬は春から初夏にかけての産卵前です。
また、秋には生まれた子イカが育ち、深場に潜る前に15~20cm程になったものが獲れます。
旬カレンダー | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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アオリイカ(子) | ||||||||||||
アオリイカ(親) |