ワタリガニ/渡り蟹/ガザミ類の特徴や産地と旬の時期
■ワタリガニ/渡り蟹/ガザミ類とは
●分類と特徴
分類:ホンエビ上目 > 十脚目 > 抱卵亜目 > 短尾下目 > ガザミ/ワタリガニ上科 > ガザミ/ワタリガニ科 > ガザミ亜科 > ガザミ属(BISMaLより)
ワタリガニは短尾下目・ワタリガニ科のカニ類の総称で、日本ではガザミやタイワンガザミに代表されるガザミ属を指す名称となっており、甲羅の形から、菱蟹/ヒシガニとも呼ばれています。
ワタリガニの大きな特徴は一番後ろの脚が平たくオールのような働きをし、泳ぐ事ができる事です。
●近縁種も色々
市場に出回るガザミ属の主な種類は先に挙げた「ガザミ」や「タイワンガザミ」をはじめ、「ジャノメガザミ」などがあります。また、「イシガニ」(下の写真)や「ノコギリガザミ」などもワタリガニの一種で、これらも食用となります。フランス料理に用いられるEtrille(エトリーユ)もワタリガニの一種ですが、イシガニに近い種類と思われます。
■ガザミ(ワタリガニ/渡り蟹)の主な産地と旬
●ガザミ類の主な産地と漁獲量
ガザミ類は北海道南部から南の全国に分布していますが、漁獲の多くは関東以南となっています。政府がまとめた平成23年産のガザミ漁獲量を見ると、最も水揚げが多いのは愛知県となっています。次いで福岡県、愛媛県と続きます。
●ガザミ(ワタリガニ/渡り蟹)が美味しい旬は
ガザミの産卵期は初夏から秋にかけてで、外子を抱えた雌が多くなります。夏には脱皮をするものが多いこともあり、実が入りがよく美味しいのは秋に深場に戻る頃から内子が充実する冬となります。ただし、冬は完全に深いところにもぐってしまうため漁獲量はとても少なくなります。
漁獲量で見ると初夏から夏にかけてが最も多くなります。これはガザミが浅いところに上がってきて、海面を泳ぐ事も多いので漁獲しやすくなるためです。
以上の事から「旬」は一概に言えませんが、沢山出回る旬は初夏から夏。雌ガニの内子が充実し、味的に美味しい旬は秋から冬となります。
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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漁獲最盛期 | ||||||||||||
美味しい時期 |