カスミアジ:生態や特徴と産地や旬
●カスミアジの生態や特徴
◆カスミアジとは
分類:魚類 > 条鰭綱 > スズキ目 > スズキ亜目 > アジ科 > Caranginae亜科 > ギンガメアジ属(日本海洋データセンターより)
学名:Caranx melampygus Cuvier, 1833
和名:かすみあじ
英名:Bluefin trevally 仏名:Carangue aîle bleue
別名:ヒラアジ(ギンガメアジ類などの総称)、ガーラ(ギンガメアジ類などの総称)、メッキ(幼魚)
カスミアジはロウニンアジやギンガメアジと同じアジ科ギンガメアジ属の一種で、南国の魚である。本州でも幼魚は漁獲されるが少なく、宮古島や沖縄では他のギンガメアジ属の魚同様「ガーラ」と呼ばれ古くから食用とされている。ただ、熱帯海域に生息する大型になったものはシガテラ毒をもつものがいるためそういった大型のものは食用には適さない。
生時は第二背ビレや臀(しり)ビレが基底部からコバルトブルーに光っていてとても綺麗な魚である。本州では馴染みが薄く、市場での価格も安い。
◆カスミアジの生態
カスミアジは日本近海では伊豆ー小笠原諸島、相模湾〜九州南岸の太平洋沿岸・九州西岸(幼魚が多い)、屋久島、琉球列島、南大東島、尖閣諸島に分布。海外では台湾、西沙諸島、インド-汎太平洋(ペルシャ湾をのぞく、ハワイ諸島含む)に広く分布している。
幼魚から若魚までは内湾や河口の汽水域で甲殻類や頭足類などを主に捕食するが、成魚になると外洋のサンゴ礁や岩礁域を単独あるいわ群れで遊泳しながら主に魚類を捕食し生息する。日本近海での産卵期は春。
◆カスミアジの特徴
カスミアジは日本近海で漁獲されるものの標準体長は50cm程だが、海外では大きいものだと標準体長で1mを超えるものもいる。今回撮影した個体は全長60cmあまり、3.5Kgほどのもの。
体形は体高の高いアジ科らしく側扁し、第二背ビレ前部は第一背ビレよりも長く、臀(しり)ビレと対になっておりいずれも鎌状である。尾柄から側線上に固いゼンゴと呼ばれる稜鱗が並んでいる。
顎が大きめで強く、吻が突き出ており主上顎骨後端は眼の中央下に達しない。
体色は背側が黄緑を帯び、腹は銀灰色で、体側に無数の小黒斑がある。生時あるいは高鮮度のものは第二背ビレと臀(しり)ビレが基部から、また尾ビレもコバルトブルーに光っている。
●カスミアジの主な産地と旬
◆主な産地と漁獲量
カスミアジは南国の魚で、主な産地は沖縄から鹿児島。沖縄ではそこそこ漁獲があるようだが、鹿児島以北では少なく、本州ではメッキと呼ばれる幼魚がほとんどである。
◆カスミアジの漁獲時期と旬
南の魚なので季節による差はあまりないのではないかと思う。むしろサイズによる違いに気を付けた方が良いだろう。
旬のカレンダー | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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カスミアジ |