タコ/たこ/蛸:塩揉みと茹で方
マダコ/まだこ/真蛸をさばいて内臓やくちばしを取り除き、粗塩で揉み込んでぬめりを落とす、それから沸騰させた湯の中でゆで上げる一連の流れとポイントを工程ごとに分かりやすく写真と共に解説しています。
●粗塩でぬめりを落とす
◆内臓を取り出す
タコの腹側の漏斗の両側辺りから外套膜に指を入れ、膜を破り広げるようにする。
頭のてっぺん辺りから中身を押し上げるようにして、内臓を外にむき出す。
墨袋を破らないように気を付けて内臓をはがしとる。
腹側の両腕の中央付け根に切り込みを入れ、8本の腕の付け根中央にある固いくちばしの部分を頭側から押し込むようにくり貫く。
目の上か脇に包丁で切り込みを入れ、両目とも取り出しておく。
◆粗塩でもむ
タコを粗塩で揉み込むのだが、1杯くらいなら厚めのナイロン袋を使うと揉みやすく洗い物も少なく済む。
魚屋など大量に扱うところでは洗濯機を使ったりもする。
袋の中のタコにたっぷりと粗塩をまぶす。
袋の口をねじって封をし、手でしっかりと揉み込んでいく。
タコから出たヌメリで写真のような状態になる。10~15分ほどかけて、吸盤の汚れなども落とすつもりでしっかりと揉み込む。
あまり長時間この状態で置くとタコに塩が入り過ぎ、食べた時に塩辛くなるので注意。
速やかに袋から出し、流水にさらしながら手でしごくように塩と表面のヌメリを洗い落とす。
吸盤の中に砂が入り込んでいることもあるので、よく見てしっかりと洗うこと。
タコの表面がぬるぬるせず、キュッキュッとしていれば完了。
◆塩茹でする
大きめの鍋にたっぷりのお湯を沸かし、出汁用袋などに番茶かほうじ茶を入れて加える。これにより臭み消しと色よく仕上がる効果が得られる。
塩は湯の量に対して1%程を目安にする。酢を少量加えるとより色よく仕上がる。
湯が沸騰したら、タコの頭部を持ち、脚をぶら下げるようにして、足先から少しずつ湧いている湯の中に出したり揚げたりしながら入れる。
火は常に強火。
慌てず、脚先が綺麗に巻いているのを確かめながら徐々に太い部分を沈めていく。
全て湯に浸けたら再び沸騰するのを待つ。
沸騰してきたらアクをすくい取りながら、大きさにもよるが5~10分茹でる。
茹ですぎると表面の薄皮が柔らかくなりすぎてめくれてしまったりするので注意。
中心部を柔らかく半生に仕上げたい場合は2~3分程で十分。
茹で上がったらすぐに冷水に落とし粗熱を取る。
脚先まで綺麗に巻いている様子。
表面の粗熱が取れたらすぐに引き上げ、ザルにとってそのまま冷ます。
完全に冷めたら水気を十分とって密封容器などに入れて冷蔵庫で保存する。氷温庫があればなおいい。
食べやすい大きさに切ってタコぶつにしたり、薄くそぎ切りして刺身などにする。