イヌノシタ/アカシタビラメ/赤舌平目:生態や特徴と産地や旬
●イヌノシタの生態や特徴
◆イヌノシタとは
分類:魚類 - 条鰭綱 - 新鰭亜綱 - 真骨下綱 - 棘鰭上目 - カレイ目 - カレイ亜目 - Soleoidea上科 - ウシノシタ科 - Cynoglossinae亜科 - イヌノシタ属(日本海洋データセンターより)
学名:Cynoglossus robustus Günther, 1873
和名:いぬのした/犬の舌
英名:Speckled tongue sole、Robust tonguefish
別名:アカシタビラメ、アカシタ、ベロ
イヌノシタはウシノシタ科の一種で、アカシタビラメやクロウシノシタ、コウライアカシタビラメなどとともにシタビラメと呼ばれているもののひとつ。ウシノシタ科の中でもイヌノシタは細長い形をしていて犬の舌のようであるのが名前の由来。その他見た目が赤いのでアカシタビラメと共に単に「アカシタ」と呼ばれることが多い。
産地では古くから総菜魚として食べられてきたが、近代になってフランス料理普及で世間一般にその名が浸透していった。
◆イヌノシタの生態
イヌノシタは能登半島辺りから南の日本海沿岸、房総半島辺りから南の太平洋沿岸、瀬戸内海、それに朝鮮半島から中国沿岸に分布し、水深20~100m程の泥底から砂泥底でゴカイなどの多毛類やシズクガイなどの小さな二枚貝、甲殻類などを捕食し生息している。
産卵期は6月頃から夏にかけて。
◆イヌノシタの特徴
イヌノシタは全長40~45cmになり、頭部の先がやや細長い形をしている。ウロコは大きめではがれやすく、底引き網で上がったものはかなり剥がれていることも多い。
体色は目が付いている側は褐色で個体によって赤い色がにじんでいるものも多く、裏は透明感のある白地に全体に赤く血がにじんだようになっている。この赤い見た目がアカシタと呼ばれる所以である。
また、イヌノシタは目のない側には側線がなく、有眼側の背と中央、合わせて2本の側線がある。他のシタビラメ類は腹側にもあって3本なので見分けるポイントになっている。
●イヌノシタの主な産地と旬
◆主な産地と漁獲量
主な産地は香川県、徳島県、愛媛県、大阪府、岡山県など瀬戸内海沿岸
◆イヌノシタの漁獲時期と旬
イヌノシタはもともと脂肪分が少なく、味的には季節変動があまりない魚である。産卵期は6月頃から夏にかけてだが、その時期に沢山穫れるところもあり、旬は市場に沢山出回る冬から初夏にかけてとなる。
旬のカレンダー | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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イヌノシタ |