フエダイ/笛鯛:生態や特徴と産地や旬

フエダイ/笛鯛/ふえだい シブダイ

●フエダイの生態や特徴

◆フエダイとは

分類:魚類 > 条鰭綱 > スズキ目 > スズキ亜目 > フエダイ科 > フエダイ属(日本海洋データセンターより)

学名:Lutjanus stellatus Akazaki, 1983

和名:ふえだい/笛鯛

英名:Star snapper 仏名:Vivaneau étoilé

別名:シブダイ、アカンチャ、アブラダイ、ホシタルミ、イナクー

 フエダイはフエダイ属の一種で、かつてはナミフエダイと混同されていたが1983年にそれぞれ別種と分類された。熱帯から亜熱帯に多いフエダイ科の中では比較的温帯域にも適応し、南日本では重要な食用魚として漁獲されてきた。

 南の海の魚というと大味で美味しくないと思っている人が多いが、このフエダイは脂ものり、締りのある白身はとても味がよく、近年は漁獲量が減っていることもあって高級魚として扱われている。

 南の海の魚というと大味で美味しくないと思っている人が多いが、このフエダイは脂ものり、締りのある白身はとても味がよく、近年は漁獲量が減っていることもあって高級魚として扱われている。

 学名の属名部分"Lutjanus"はマレー地方でフエダイ属の魚を「Ikan Lutjang」と呼ぶのに因み、種小名"stellatus"はラテン語で『星を飾った』という意味でつけられている。

◆フエダイの生態

フエダイ/笛鯛/ふえだい シブダイ

 フエダイは伊豆諸島、小笠原諸島、鹿島灘〜九州南岸の太平洋沿岸、播磨灘、周防灘、五島列島、屋久島、沖縄県瀬底島、八重山諸島、南大東島といった南日本から、台湾、中国南部の広東省など北西太平洋沿岸域に分布し、沿岸の岩礁域やサンゴ礁でエビなどの甲殻類や頭足類、小魚などの小動物を捕食し生息している。

 産卵期は初夏から夏にかけて。

◆フエダイの特徴

フエダイ/笛鯛/ふえだい シブダイ

 フエダイは全長55㎝ほどになり、側扁した姿は典型的な鯛の形だが、口が下方にあり、吻がやや尖って突き出た形になっている。写真は全長43㎝、1.54Kgのもの。

 体色は背から腹近くまでオリーブ色から紫褐色で背ビレ、尾ビレ、胸ビレ、腹ビレ、そして臀(しり)ビレが黄色い。

 体側上後半部に白色班が側線より上にひとつある。近縁種のナミフエダイはこの白色班は側線上にあるので見分けられる。

 身質や味がとてもよく、腹の中には朱色の脂を蓄えている。調理のポイントを参照いただきたい。

●フエダイの主な産地と旬

◆主な産地と漁獲量

 フエダイは沖縄県や鹿児島県、宮崎県、高知県、小笠原諸島など暖流に沿った南日本が主な産地で、釣りや定置網、刺し網などで漁獲されるが、近年、漁獲量は減ってきているようだ。

◆フエダイの漁獲時期と旬

 フエダイは初夏から夏に産卵のため岸によって来る。その時期が漁期となっている。

 産卵後間もなくの物でもしっかりと脂が付いているものが多く、1年を通してあまり味に大きな差はないようだ。旬は多く漁獲され市場に出回る初夏から夏にかけてとなる。

旬のカレンダー
旬のカレンダー 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
フエダイ                        

●フエダイ属の仲間



 
 

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